金彩の器を食洗機で洗うと絵が剥がれます。
参考)清水焼は電子レンジや食洗機が使え無い事も!?お手入れ方法を紹…
京焼・清水焼は京都で焼かれる陶磁器全般を指す名称です。もともと「京焼」は江戸時代初期から東山山麓地域で作られた焼き物、「清水焼」は清水寺の参道である五条坂周辺で作られていたものを指していました。現在は生産地域が広がり、技法が多様化したため、京都の焼き物全体を「京焼・清水焼」と総称しています。
参考)京焼・清水焼とは
楽焼は除外されるのが一般的です。産地の定義がもともと曖昧で、材料の生産地とも無関係という特殊性があります。実は清水寺からは山を越えた山科区でも焼かれており、地名との結びつきは薄いのが実情です。
参考)京焼・清水焼とは。茶碗もオブジェも「全て手作業」を貫く、40…
陶器も磁器も作られる点が、他の産地と大きく異なります。唐津焼なら陶器、有田焼なら磁器というイメージが一般的ですが、京焼・清水焼は原料や技法に制限がありません。
つまり作風の自由度が高いということですね。
安土桃山時代から茶の湯の流行を背景に、茶道具を中心に焼き物が盛んになりました。江戸時代に入ると野々村仁清や尾形乾山といった名工が現れ、芸術性の高い作品を生み出しました。18世紀後半には奥田頴川が磁器焼成に成功し、京都の陶芸技術に新風を吹き込みました。
参考)https://nihonmiyabi.com/blogs/%E7%89%B9%E9%9B%86%E8%A8%98%E4%BA%8B/kyoyaki-kiyomizuyaki
文政期には産額が約15000両以上にのぼったと記録されています。この頃には清水六兵衛、高橋道八、清風与平といった名手が活躍しました。大正期以降は清水焼が京都を代表する焼き物となり、現在まで続く基盤が形作られました。
参考)京焼・清水焼の歴史 – 京都陶磁器卸商業協同組合
都があった京都は日本中から材料と職人が集まる恵まれた環境でした。寺社仏閣、皇族、貴族といった文化の後援者が存在したことも発展の要因です。
これは使えそうです。
色絵は白い釉薬を塗って焼成した後、彩釉を用いて絵付けを施す技法です。江戸初頭に京都で確立され、四季の草花を描いた華やかな作品が特徴です。金彩は色絵のなかでも金の絵付けが施されたもので、煌びやかな印象を与えます。
参考)https://www.fujingaho.jp/culture/craft-tableware/a44166683/kyoto-craft-latest20-tae-uesaka/
染付は本焼の前に行う下絵付で、呉須という青に発色する顔料を用います。酸化鉄などの金属顔料を毛筆で丹念に手描きします。青磁、天目、粉引なども窯ごとに異なる特色を持って焼かれています。
参考)京焼・清水焼(きょうやき・きよみずやき)の特徴 や歴史- K…
交趾焼は中国伝来の技法で、鮮やかな発色が印象的です。「いっちん」という筒で粘土を絞り出して線を描く技法が用いられ、線に沿って色釉を挿して低温で焼成します。結論は技法の幅広さが京焼・清水焼の魅力です。
参考)https://www.fujingaho.jp/culture/craft-tableware/g31379863/kyoto-craftsman-takashima-200313/
上絵付は本焼の後に行う絵付けで、あらゆる金属顔料を使用します。細筆による絵付けや彩色を施し、金・銀もこの工程で加えます。上絵焼成では低温で焼き上げ、顔料の色や光沢を出したり剥脱を防いだりします。
「色見」と呼ばれる釉の溶け具合を見るピースと温度計を確認しながら焼成を進めます。酸化焔焼成と還元焔焼成があり、出したい風合いによって選びます。窯が冷めるのを待ってから窯出しを行うのが基本です。
全工程が手作業というのが京焼・清水焼の唯一の決まりです。ろくろも絵付けも機械を使わず、職人が一つひとつ手で仕上げます。このアイデンティティを守りながら窯元や作家ごとの個性が発揮されます。金銀彩や上絵付けの器は特に丁寧な扱いが求められますね。
金銀彩や上絵付けされた器は食洗機・乾燥機の使用を控えましょう。高温になると絵の具が剥がれる恐れがあります。クレンザーやナイロンたわしで強くこすると表面に傷がつくため、食器用中性洗剤でやさしく手洗いするのがおすすめです。
陶器は吸水性が高いため、使用前に湯通しすると目止め効果があります。水分を長時間吸収させないよう、洗剤入りの水に浸しっぱなしにしないことも大切です。磁器は吸水性がほぼないため洗剤や食洗機が使えますが、装飾がある場合は注意が必要です。
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急激な温度変化は避けてください。煮沸する際は必ず水に器を浸した状態で火にかけ、十分に冷めてから取り出します。拭き取る際は金銀彩や上絵付けの部分をゴシゴシこすらず、布を押し当てるようにすると安心です。陰干しでしっかり乾かすことがカビ防止につながります。
伝統工芸士の認定を受けた作家が数多く活動しています。雲泉窯の加藤貴富氏は古染付・古赤絵・色絵といった昔ながらの技法を用い、現代にあった多彩な器を制作しています。洸春窯の高島慎一氏は交趾技法を使い、鮮やかな発色が印象的な作品を手掛けています。
俊山窯の森俊次氏は仁清・乾山により完成された京焼・清水焼と現代生活に反映された新しい京のやきものを作っています。伯山窯の釋博史氏は伝統的染付・祥瑞・鳥獣戯画柄をはじめ、食卓が楽しくなる器を発信しています。
窯元ごとに得意とする技法やデザインが異なるのが特徴です。茶道具から日常食器まで幅広く手掛ける作家が多く、誂え品にも柔軟に対応してくれます。器選びで迷った際は作家の作風や得意技法を確認すると、自分の好みに合う一品を見つけやすくなります。「伝統は革新の連続」という姿勢で制作に臨む作家が多いのが印象的です。
京焼・清水焼の歴史と特徴について詳しく解説されています
全工程手作業という京焼・清水焼のアイデンティティが分かります
京焼・清水焼の作家と窯元の一覧が掲載されています