鉱石情報

鉱石情報

鉱物は化学組成に基づいて以下の5つの主要カテゴリーに分類されます。​

 

元素鉱物
単独の元素または合金から構成される最もシンプルな鉱物です。代表的なものとして、金、白金、ダイヤモンド、石墨などがあります。​

 

硫化鉱物
硫黄と金属元素が結合した鉱物で、元素鉱物より化学的に複雑な構造を持ちます。黄鉄鉱などがこのグループに含まれます。​

 

ハロゲン化鉱物
フッ素や塩素などのハロゲン元素と結合した鉱物です。代表例として蛍石があります。​

 

酸化鉱物
酸素と金属元素が結合した鉱物で、磁鉄鉱や赤鉄鉱(鉄の原料)、コランダムなどが含まれます。​

 

酸素酸塩鉱物
酸素と別の元素が結びついた酸素酸塩が金属元素と結合した鉱物です。さらに細分化され、炭酸塩鉱物(方解石など)、硼酸塩鉱物、硫酸塩鉱物、燐酸塩鉱物(フォスフォフィライトなど)、珪酸塩鉱物(石英、長石、雲母、柘榴石など)に分類されます。​

 

珪酸塩鉱物は地殻の約90%を占める最大のグループで、シリコンと酸素を主成分とし、多様な色や硬度を生み出しています。​

鉱石の分類方法

化学組成による分類が鉱物学において最も一般的で標準的な分類方法です。​

 

鉱物は原則的に化学組成と結晶学的特性(結晶系など)に基づいて定義・分類されており、それぞれの鉱物種に唯一無二の鉱物名が与えられます。構成原子の種類(主成分)とその原子の結びつき方(原子配列・結晶構造)によって鉱物の種類が決まり、世界で約4700種、日本では約1000種の産出が知られています。​

 

単純な化学組成から複雑な組成に向かう系統分類法が採用されており、最も単純な元素鉱物から始まり、硫化鉱物、ハロゲン化鉱物、酸化鉱物、そして最も複雑な酸素酸塩鉱物へと段階的に分類されています。​

 

ただし、化学組成と晶系だけでは特徴を掴みにくい珪酸塩鉱物などでは、結晶構造による分類も一般的に使われます。また、対称性(晶系)による分類、硬度による分類(モース硬度)、色による分類なども補助的に用いられますが、これらは科学的分類としては化学組成に基づく分類が基本となります。​