半磁器は目止め不要と油断すると、シミやにおいが残る可能性があります。
半磁器は陶器と磁器の中間的な性質を持つ焼き物です。陶器ほど吸水性が高くはありませんが、わずかな吸水性があるため注意が必要です。
参考)うつわのお手入れについて - うつわと暮らしのよみものメディ…
磁器は1300度以上の高温で焼成され、ガラス質化が進むため吸水性がほとんどありません。一方、陶器は1000~1200度程度で焼かれ、土の粒子が粗いため無数の小さな穴が存在します。半磁器はその中間温度帯で焼成されるため、磁器よりは吸水性があり、陶器よりは緻密な構造になっています。
参考)https://otonayaki.com/blogs/contents/oteire
この微妙な吸水性が曲者です。
購入後すぐにお使いいただけるものがほとんどですが、色のしみ込みは陶器に比べて緩やかに進行します。使用頻度が高い器や、色の濃い料理を盛る場合は、目止めをしておくと安心です。
参考)https://marukaku.shop-pro.jp/?tid=3amp;mode=f3
特にカレーやミートソースなど色素の強い料理を頻繁に使う予定なら、簡易的な目止めを検討しましょう。米のとぎ汁に一晩つけ置くだけでも、ある程度の予防効果が期待できます。
半磁器の目止めは陶器より簡略化できることが多いです。陶器は磁器や半磁器に比べ強度が弱く、吸水性が高いため、汚れが染みやすく稀に水が漏れる場合もあります。
参考)お取り扱いについて
陶器の標準的な目止め手順は以下の通りです。
これが基本です。
半磁器の場合は、この工程を省略して簡易版で対応できるケースが多いです。米のとぎ汁や真水に浸してしばらくつけ置くだけでも効果があります。煮沸しなくても、常温でのつけ置きで十分な場合がほとんどです。
ただし、IH調理器を使用して目止めを行う場合は注意が必要です。鍋に直接器を置くと器の一部分が熱せられ、温度差によるひずみが生まれて破損する可能性があります。
多くの半磁器製品で目止めが不要とされるのは、焼成温度と素地の緻密さに理由があります。釉薬や土の種類、焼き締めの程度によって、目止めが不要なものも多く存在します。
磁器や半磁器は目止めが不要のものが多いのが特徴です。陶器によっても釉薬や土の種類、焼き締めているものなどは不要なものもあります。つまり素材だけでなく、製法も関係するということですね。
各商品ページの説明を確認することが最も確実です。製造者が素地の特性を理解した上で、目止めの要否を明示している場合が多いです。
目止めが必要かどうか記載がない場合は、販売店や作家に直接問い合わせるのが安心です。特に作家ものの器は、使用している土や釉薬の配合が独自のため、一般論が当てはまらないこともあります。
問い合わせが難しい場合は、念のため簡易的な水つけを行っておくと後悔しません。
目止めをする際には、器を傷つけないよう注意が必要です。土ものは衝撃に弱いものが多いため、作業中は慎重に扱いましょう。
鍋の中で複数の器が重なったりぶつかったりしないように配置します。特に煮沸する場合は、沸騰時の対流で器同士がぶつかりやすくなります。一度に処理する数を減らすか、布巾を挟むなどの工夫が有効です。
研ぎ汁がない場合の代替方法も覚えておきましょう。
直接お米を入れるか、小麦粉か片栗粉を大さじ1~2杯ほど入れても目止めの効果があります。でんぷん質が器の微細な穴を塞ぐ働きをするため、米のとぎ汁と同様の効果が得られます。
鍋に入らない大きな器を目止めする場合は、桶などの容器を使います。器を入れた容器に、温めておいた米のとぎ汁をゆっくりとそそぎ、とぎ汁が冷めたら器を洗って乾燥させます。一度で目が埋まらないときは、何度か作業を繰り返し行ってください。
実は目止めについては、専門家の間でも意見が分かれています。目止めをすることで、逆ににおいやカビの原因になったりする場合もあるという見解もあります。
参考)やきもの
でんぷん質が器の隙間に残ることで、そこに雑菌が繁殖するリスクがあるためです。特に乾燥が不十分な状態で保管すると、カビの温床になる可能性があります。
各取扱説明書に従うのが原則です。
目止めをしない選択肢を取る場合でも、使用前の準備は必要です。粉引きなどの吸水性が高い器は、一晩くらい水につけておくことが推奨されています。これにより、使用時に料理の水分や色素が急激に吸収されるのを防げます。
土鍋は例外で、使う前に必ず目止めをしてください。しっかり目止めがされていないと、沸騰しにくくなります。土鍋の場合は器の強度や機能性に直結するため、目止めは必須の工程です。
半磁器の場合は、使用する料理の種類や頻度、保管環境を考慮して判断しましょう。日常使いで淡色の料理が中心なら、目止めなしでも問題ないケースが多いです。
器の扱い方と手入れ方法について - 天晴窯
はじめて使う前の目止めについて、写真付きで詳しく解説されています。
お取り扱いについて - マルミツポテリ
IH調理器を使用した目止め方法など、具体的な注意点が記載されています。