陶芸の窯焼きは800℃から高くて1300℃で作品を焼き締めますが、パンはわずか180℃~250℃の低温帯で完成します。
パンの焼成温度は大きく分けて3つの温度帯で管理されます。ハード系のバゲットやカンパーニュは250℃前後の高温で焼き、表面をパリッと仕上げます。食パンなどのソフト系は180℃~200℃で時間をかけて焼き、内部までふんわり仕上げます。菓子パンや惣菜パンは190℃前後が基本です。
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陶芸の素焼きが800℃前後なのに対し、パンは200℃前後で完成するという温度差に驚く方も多いでしょう。しかし両者とも「内部まで均一に熱を通す」という原理は同じです。
温度設定はパン生地に含まれる砂糖の量にも左右されます。砂糖が多いほど焦げやすいため、温度を下げて時間を延ばす調整が必要です。
つまり配合によって温度を変えるということですね。
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パンが焼き上がったかどうかは、生地内部の温度で判断します。
完成の目安は96℃~98℃です。
96℃未満だと冷めた後にネチャッとした生焼けの食感が残ります。
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陶芸では作品の中心部まで熱が届いているか外見では判断しにくいように、パンも表面が焼けていても内部が生焼けということがあります。オーブンから出したらすぐに温度計を底や側面から中心に刺して測定してください。
温度が足りなければ型に戻して3分~5分追加で焼きます。
この確認作業が失敗を防ぐ鍵です。
レシピ通りに200℃で焼いても、あなたのオーブンが実際に200℃になっているとは限りません。オーブンの表示温度と実際の庫内温度には20℃以上の差が出ることも珍しくありません。
参考)https://ameblo.jp/megyayoi/entry-12380133706.html
電気オーブンはガスオーブンより火力が弱いため、レシピがガスオーブン基準なら10℃~20℃高めに設定する必要があります。また予熱時にドアを開けると庫内温度が一気に20℃~30℃下がります。
この温度低下を見越して、焼成温度より20℃~30℃高く予熱するのがコツです。例えば200℃で焼きたいなら230℃で予熱し、生地を入れたら200℃に戻します。
このひと手間で釜伸びが良くなります。
オーブン用温度計を庫内に常設しておくと、実温度が把握できて便利です。陶芸の窯にゼーゲルコーンを使うように、パン作りでも温度計で正確な管理をしましょう。
ハード系パンは250℃程度の高温で短時間(15~20分)焼くことで、表面がパリッとして内部はもちもちに仕上がります。これは陶芸で高温焼成により表面がガラス質になる現象に似ています。
一方、角食パンは200℃前後で30~35分、山型食パンは180℃~190℃で25~30分かけてじっくり焼きます。低温でゆっくり焼くことで、内部まで均一に火が通り、ふんわりした食感になります。
小さい菓子パン(50~60g)なら220℃から200℃に下げて11分程度で十分です。
生地量が少ないほど焼き時間は短くなります。
焼成時に蒸気を多めに入れると表面がしっとりし、蒸気なしならカリッと仕上がります。焼成環境も含めて温度管理するということですね。
表面だけ焦げて中が生焼けになる最大の原因は、温度が高すぎることです。陶芸でも急激な昇温は作品の歪みやひび割れを招くように、パンも温度管理を誤ると失敗します。
生焼けかどうかは竹串を刺して生地がついてくるか確認するか、温度計で94℃~96℃を超えているか測定します。冷めてから切ってみて底の方が餅のように詰まっていれば生焼けです。
オーブンから取り出したら、型ごと20cm程度の高さから台に落とす「ショック」という作業をします。この衝撃で内部の蒸気が抜け、腰折れを防ぎます。陶芸で窯出し後に急冷すると割れるように、パンも蒸気管理が重要です。
発酵状態が悪いと、どれだけ正しく焼いても美味しいパンにはなりません。陶芸で素地の練りが甘いと焼成で失敗するのと同じ原理ですね。
焼成は最後の工程ですが、その前段階の発酵や成形が適切でなければ、温度管理だけでは挽回できません。窯焼きと同じく、準備段階の丁寧さが最終的な仕上がりを左右します。

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