ゼーゲルコーンは角度を守らないと50℃以上ズレます。
ゼーゲルコーンは陶芸や窯業で使う温度測定用の三角錐です。粘土や釉薬の原料となるシリカ、アルミナ、酸化カリウム、酸化カルシウムなどを配合して固めたもので、設定温度に達すると軟化して傾く仕組みになっています。
参考)http://igloss.web.fc2.com/cray/sksetumei.htm
温度計とは違い、温度だけでなく熱量(カロリー)も測定できます。
これは作品の焼き上がりに大きく影響します。
SK022(600℃)からSK42(2000℃)まで、約20℃間隔で59種類の番号が用意されています。日本では1920年から製造されている歴史ある測定具です。
SK番号によって軟化温度が決まっています。例えばSK7は1230℃、SK8は1250℃、SK9は1280℃です。目標とする焼成温度に最も近い番号を選ぶのが基本です。
参考)https://ameblo.jp/aramo918/entry-12101708718.html
より正確に測りたい場合は、目標温度の前後2種類を同時に使います。たとえば1250℃を狙うなら、SK7(1230℃)とSK8(1250℃)を両方立てることで、倒れ具合の変化から温度の推移を細かく把握できます。
参考)ゼーゲルコーン立て|朝日焼作陶館 asahisakuto
コーンによって倒れ方が違うこともあるため、複数個入れる人もいます。
確実性が高まりますね。
ゼーゲルコーンは必ず80度の傾斜で立てます。この角度がずれると温度判定に大きな誤差が生じるからです。専用の台も売られていますが、粘土で代用できます。
参考)http://www.artclay.biz/item/orton_19.html
土台への埋め込みは1cm程度が適切です。
浅すぎると温度を見誤る原因になります。
粘土で台を作った場合は、立てた後に十分乾燥させてください。
参考)https://x.com/kanacaterpillar/status/2021407046550290539
角度を正確に出すために、三角の石膏棒や木材を使って80度のガイドを作る方法もあります。
毎回同じ角度で設置できるので便利です。
参考)ゼーゲルコーン ただ今焼成中 : 器が好き (パンも大好き)
色味穴(覗き穴)から見える位置に置きます。窯の前面にある小窓から覗き込んで、コーンの倒れ具合を確認するためです。作品と一緒に窯に詰めておき、焼成中に火を止めるタイミングを判断します。
目的の温度に近づくとコーンが傾いてくるので、それを目安にします。肉眼で見ると太陽を直視しているような状態ですが、なんとか確認できます。
複数箇所に設置すると、窯内の温度ムラも把握できます。窯の上下や奥手前で温度が違う場合があるからです。
角度や埋め込み深さのミスは温度測定を狂わせます。土台が浅いと、設定温度より早く倒れて焼成時間が短くなる失敗があります。結果として作品が焼き不足になるリスクがあります。
台座の材質も重要です。道具土と呼ばれる高温で焼き締まりにくい特殊な土を使うのが理想です。普通の粘土だと変形して角度がずれる可能性があります。
ゼーゲルコーンはアバウトな面もあり、物によって倒れ方が違うことがあります。そのため1つだけに頼らず、複数使って確実性を高めるのが賢明です。番号違いを並べて使えば、温度の推移がより明確に分かります。
温度計だけに頼ると釉薬が流れる事故も起きます。ゼーゲルコーンは熱量を測れるので、流れやすい釉薬を使う場合は必ず併用してください。
参考)http://www.inoueseiji.com/018.html
角度調整が不安な人には自立型オルトンコーンがあります。置くだけで正確な80度の角度になる設計なので、毎回同じ条件で測定できます。
ゼーゲルコーンとオルトンコーンは材質が若干異なります。倒れるタイミングに差が出る可能性もあるため、使い慣れた方を継続するのが無難です。
参考)https://mai-utuwa.com/1125/
初心者で角度設定に自信がない場合や、複数の窯で測定条件を統一したい場合は、自立型を検討する価値があります。
設置ミスによる失敗を防げますね。