還元焼成は酸化焼成より低温でも発色します
酸化焼成は窯内に十分な酸素を供給しながら焼成する方法です。電気窯で行うのが一般的で、温度は1200〜1300℃程度に設定します。
酸素が豊富な環境では、釉薬に含まれる金属酸化物が完全に酸化された状態で発色します。例えば銅は緑色、鉄は茶色や黄土色に発色するのが特徴です。
これが基本です。
電気窯を使った酸化焼成のメリットは、温度管理が非常に正確にできることです。デジタル制御で±5℃以内の精度で温度をコントロールできるため、安定した作品づくりが可能になります。
初心者が陶芸を始める場合、まず酸化焼成から学ぶことが推奨されます。温度上昇のカーブを緩やかに設定すれば、作品の割れや歪みのリスクを最小限に抑えられるからです。温度上昇は1時間あたり100〜150℃が目安です。
陶芸家向けサイト「陶芸家.com」では、酸化焼成の詳しい温度カーブと時間配分について実践的な情報が紹介されています。
酸化焼成の最高温度に達したら、その温度を15〜30分キープする「ねらし」を行います。これにより釉薬が均一に溶けて、美しい光沢が生まれます。
つまり温度だけでなく保持時間も重要です。
還元焼成は窯内の酸素を意図的に不足させて焼成する技法です。ガス窯や薪窯で行われ、温度は1230℃前後が標準的な設定となります。
酸素が不足すると、釉薬中の金属酸化物から酸素が奪われる「還元反応」が起こります。どういうことでしょうか?
銅は赤色(辰砂)に、鉄は青黒色(青磁)に変化するのです。同じ釉薬でも酸化焼成とは全く異なる色に発色します。
これは使えそうです。
還元焼成での温度管理は酸化焼成より難易度が高くなります。900℃付近から還元状態を作り始め、1000℃を超えたあたりで強い還元をかけるのが一般的な方法です。
ガス窯の場合、空気とガスの比率調整で還元の強さをコントロールします。ダンパー(煙突の開閉装置)を絞って排気を制限すると、窯内が酸素不足になり還元状態が強まります。
厳しいところですね。
温度計だけでなく、「炎の色」や「煙の出方」も重要な判断材料になります。還元が強すぎると作品表面に炭素が付着して黒くなる「炭化」が起こるため、経験に基づく微調整が必要です。
日陶ギャラリーの還元焼成ガイドでは、温度帯ごとの還元の強さと作品への影響について詳しく解説されています。
還元焼成は50℃の温度差で発色が大きく変わります。例えば1200℃と1250℃では、同じ釉薬でも青みの強さや光沢感が全く異なる結果になります。
酸化焼成と還元焼成では、適正温度が微妙に異なります。一般的な磁器の場合、酸化焼成は1280〜1300℃、還元焼成は1230〜1250℃が標準的な焼成温度です。
還元焼成のほうが低温でも焼成が完了する理由は、還元雰囲気が釉薬の溶融を促進するためです。酸素が奪われることで化学反応が活発になり、低温でも十分な焼き締まりが得られます。それで大丈夫でしょうか?
陶器(土物)の場合は、酸化焼成で1200〜1230℃、還元焼成で1180〜1220℃程度が目安となります。磁器より100℃ほど低い温度で焼成するのが原則です。
温度が高すぎると「過焼成」になり、作品が変形したり釉薬が流れ落ちたりします。逆に温度が低すぎる「未焼成」では、釉薬が完全に溶けず、ザラついた表面になってしまいます。
作品のサイズによっても適正温度は変わります。大型作品は熱が内部まで伝わりにくいため、小型作品より10〜20℃高めに設定するか、最高温度の保持時間を長くする必要があります。
素焼きの温度も考慮すべき要素です。素焼きを800〜850℃で行った後、本焼きで1200℃以上に上げるという2段階の焼成が一般的な工程になります。
釉薬に含まれる金属成分によって、酸化焼成と還元焼成での発色は劇的に変化します。この違いを理解することが、狙った色を出すための第一歩です。
銅を含む釉薬の発色
銅釉の場合、酸化状態では酸化銅(CuO)として緑に、還元状態では酸化第一銅(Cu₂O)として赤に発色します。
これが条件です。
鉄を含む釉薬の発色
鉄釉は最も変化の幅が広い釉薬です。酸化鉄(Fe₂O₃)の状態では赤茶色、還元されて酸化第一鉄(FeO)になると青みを帯びた色に変わります。
コバルトを含む釉薬の発色
コバルト釉は酸化・還元どちらでも青色を示しますが、還元焼成のほうがやや深みのある落ち着いた青になります。
いいことですね。
陶芸釉薬研究所の発色メカニズム解説では、金属別の化学反応と温度による色の変化が詳しく説明されています。
同じ釉薬を使っても、窯の中での位置によって発色が変わることがあります。窯の上部は酸化傾向が強く、下部や奥は還元傾向が強くなるためです。
混合釉薬を使う場合は、それぞれの金属成分が酸化・還元でどう反応するかを事前に確認しておく必要があります。予想外の色になることもあるため、テストピースでの試焼きが必須です。
焼成方法によって適した窯の種類が異なります。初期投資や維持費、作業スペースも考慮して選ぶ必要があります。
電気窯(酸化焼成専用)
電気窯は酸化焼成に特化した窯です。価格は小型で15万円程度から、容量100リットルクラスで40万円前後が相場になります。
電気代は1回の焼成(約12時間)で3000〜5000円程度です。家庭用100Vまたは200Vのコンセントで使用でき、煙も出ないため住宅地でも設置可能なのがメリットです。
〇〇なら問題ありません。
デジタル制御で温度カーブをプログラムできる機種なら、夜間に自動焼成することもできます。温度の再現性が高いため、同じ作品を量産する場合に適しています。
ガス窯(還元焼成可能)
ガス窯は酸化・還元両方の焼成ができます。価格は50万円から、大型のものは200万円を超えることもあります。
意外ですね。
プロパンガスまたは都市ガスを燃料とし、1回の焼成で5000〜15000円程度のガス代がかかります。煙突の設置が必要で、近隣への配慮も必要になります。
ガス窯での還元焼成は、炎の様子を見ながら手動でダンパーやガス量を調整します。経験と技術が必要ですが、電気窯では出せない独特の景色を作り出せるのが魅力です。
薪窯(伝統的な還元焼成)
薪窯は最も伝統的な焼成方法で、自然な還元と灰の降りかかりによる「焼き締め」や「灰被り」の表現ができます。
窯の建設には100万円以上かかり、薪の調達と管理も大変です。1回の焼成に2〜4日かかり、絶え間なく薪をくべ続ける必要があります。
痛いですね。
しかし薪窯でしか出せない深みのある色と質感があり、作家性の強い作品を目指す陶芸家には根強い人気があります。温度むらや予期しない変化も作品の個性として受け入れる姿勢が求められます。
窯を選ぶ際は、自分が作りたい作品のスタイル、予算、作業環境を総合的に判断することが重要です。教室や工房でレンタル窯を使って経験を積んでから、自分の窯を購入するのも賢明な選択肢になります。
陶芸における温度管理は、作品の成否を左右する最も重要な要素です。正確な測定と記録を続けることで、再現性の高い焼成が可能になります。
熱電対(温度センサー)の種類
K熱電対は1300℃まで測定でき、陶芸窯で最も一般的に使われます。
精度は±2℃程度で、価格は1万円前後です。
S熱電対はより高精度で1600℃まで測定できますが、価格は5万円以上と高価です。磁器の高温焼成や特殊な釉薬の開発に使われます。
〇〇は有料です。
熱電対は消耗品で、1〜2年で交換が必要になります。先端が溶けたり、測定誤差が大きくなったりしたら交換のサインです。
ゼーゲルコーン(温度測定用の三角錐)
ゼーゲルコーンは温度だけでなく「熱量の積算」を測る道具です。目標温度に対応した番号のコーンを窯内に置き、溶けて曲がった状態で焼成完了を判断します。
電気窯の温度計が故障していても、ゼーゲルコーンがあれば正確な焼成ができます。1本100〜200円程度で、複数本を併用するのが安全です。
焼成記録の付け方
毎回の焼成で記録すべき項目は以下の通りです。
デジタル記録計がある窯なら、温度カーブをデータとして保存できます。手書きの場合は、30分〜1時間ごとに温度を記録しておくと後で分析しやすくなります。
陶芸記録アプリ「Pottery Diary」では、焼成記録をスマートフォンで管理でき、写真と共に結果を保存できます。
同じ釉薬でも季節や天候で発色が変わることがあります。詳細な記録を取ることで、その原因を特定し、対策を立てることができるようになります。
結論は記録が上達の鍵です。

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