陶器の楕円皿を買ったその日に使うと、シミが取れなくなるケースが7割以上あります。
和食器の世界に踏み込むと、丸皿・角皿・長皿とさまざまな形が目に飛び込んできます。そのなかで楕円皿(オーバル皿)が「万能」と呼ばれる理由は、形そのものが持つ合理性にあります。楕円形は縦にも横にも置けるため、同じ1枚でも食卓での使い方が2通り広がります。縦向きに置けばカレーやパスタに、横向きに置けば焼き魚や刺身の盛り付けに、それぞれぴったりはまります。
食べやすさという点でも、楕円皿には明確な利点があります。丸皿に比べて縦方向の奥行きが短いため、料理と口の距離が縮まり、スプーンや箸を運ぶ動作がスムーズです。これは意外に見落とされがちなポイントです。
盛り付けのバランスが取りやすいことも大きな魅力です。楕円形は横方向にのみ広がるシルエットを持つため、左右に食材を並べるだけでサマになります。「料理が上手く盛れない」と感じる方でも、楕円皿に変えるだけで見栄えが格段に整います。つまり形が自然と盛り付けをサポートしてくれるわけです。
サイズ選びは用途に合わせるのが基本です。
| 用途 | 目安サイズ | 参考イメージ |
|---|---|---|
| 1人分のメイン料理 | 約24〜27cm | A4用紙の短辺〜長辺と近い長さ |
| 取り分け・副菜 | 約17〜20cm | 文庫本の横幅程度 |
| 大皿料理・取り皿 | 約29〜33cm | B4用紙の短辺程度 |
| 焼き魚(さんまなど) | 約33cm以上 | 定規1本分以上の長さ |
余白を意識してサイズを選ぶと、盛り付けが一気にプロらしく見えます。料理が皿の8割程度を占めるくらいが目安です。これが基本です。
食器通販さらいふ|オーバルのうつわを使いこなす方法(楕円形がカレー皿に向く理由、盛り付け事例を詳しく解説)
楕円皿の和食器を選ぶとき、見た目や価格と同じくらい重要なのが「素材」の理解です。和食器に多く使われる素材は主に陶器と磁器の2種類で、この違いを知らないと「買ったけれど使いにくかった」という状況に陥りがちです。意外ですね。
陶器は土を低温(約1100〜1200℃)で焼いた器です。表面に細かな気孔があり、ざらりとした質感が手に馴染みます。熱が伝わりにくいため料理が冷めにくく、温かみのある食卓を演出できます。一方で、この気孔が汚れや水分を吸収しやすく、シミや臭い移り、カビの原因になりやすいという面もあります。美濃焼・益子焼・萩焼など多くの和食器産地が陶器を中心に作っています。
磁器は石粉を主原料に高温(約1250〜1350℃)で焼いた器です。表面がガラス質に覆われており、つるりとした手触りと吸水性の低さが特徴です。お手入れが楽で、電子レンジや食器洗浄機に対応しているものが多い点も現代の食生活に合っています。波佐見焼・有田焼・九谷焼などの代表産地が磁器を多く生産しています。
| 比較項目 | 陶器(例:美濃焼・益子焼) | 磁器(例:波佐見焼・有田焼) |
|---|---|---|
| 手触り | ざらり・温かみあり | つるつる・涼しげ |
| 吸水性 | 高い(シミになりやすい) | 低い(汚れが落ちやすい) |
| 重さ | やや重め | 比較的軽め |
| 電子レンジ | 原則不可のものあり | 対応品が多い |
| 食器洗浄機 | 推奨しないことが多い | 対応品が多い |
| 価格帯 | 幅広い(作家物は高価) | 比較的リーズナブルなものも多い |
陶器の楕円皿を選ぶ場合、使い始めに「目止め」という処理が必要です。これを知らないまま使い始めると、最初の食事でシミが器の奥まで染み込んでしまいます。陶器が条件です。磁器の楕円皿はこの処理が不要なため、忙しい方や気軽に和食器を楽しみたい初心者の方には磁器製がおすすめです。
コウノオンラインショップ|楕円皿の選び方と素材別の特徴比較(陶器・磁器の違いを詳しく解説)
陶器製の楕円皿を使い始める前に欠かせないのが「目止め」です。多くの方が「洗えばすぐ使える」と考えていますが、それは磁器の話です。陶器には無数の微細な気孔があり、そこに汚れや油が入り込むと取り返しのつかないシミになります。目止めが原則です。
目止めの手順はシンプルで、自宅にある道具だけで完結します。
1. 器が浸かるサイズの鍋を用意し、米のとぎ汁(白濁している状態のもの)を鍋の8割程度まで注ぎます。米のとぎ汁がなければ、片栗粉や小麦粉を大さじ2〜3杯水に溶かしたものでも代用可能です。
2. 器を鍋に入れ、弱火でゆっくり温度を上げます。沸騰しないよう注意してください。沸騰すると器同士がぶつかって欠けの原因になります。
3. 20〜30分ほど温めたら火を止め、そのまま半日ほど自然に冷まします。
4. 冷めたら器を取り出し、よく洗って十分に自然乾燥させます。
この目止めにより、米のでんぷん質が気孔をふさぎ、汚れや水分の侵入をある程度防いでくれます。ただし完璧なバリアにはならないため、毎回使う前に水にさっとくぐらせてから盛り付けるひと手間も有効です。器を水で湿らせておくと、汁気や油が染み込みにくくなります。これは使えそうです。
日常的なお手入れでは、以下の点を守ることで陶器の楕円皿を長く美しく使えます。
- 🧽 洗う際は柔らかいスポンジと中性洗剤を使う。研磨剤入りのクレンザーは表面を傷つけるため不可。
- 💧 洗った後は水分が残らないよう十分に乾燥させてから収納する。湿気が残るとカビの原因になる。
- 🔢 食器棚での収納は似た形のもの同士で重ねる。異なる形を無理に重ねると縁が欠けやすい。
- ⚠️ 茶渋やカビが生えた場合は、薄めた酸素系漂白剤に数十分浸してからしっかりすすぐ。陶器は素地まで漂白剤が入り込みやすいため長時間の浸け置きは避ける。
食器洗浄機については、陶器製の楕円皿は基本的に手洗いが推奨されます。特に金彩や細かい絵付けが施されたものは、食洗機の洗浄剤や高温水流で装飾が傷んでしまうリスクがあります。購入前に必ず「食洗機対応」の記載を確認するのが安全です。
マルヒロオンラインショップ|陶器・貫入のある器のお手入れ方法(目止め手順と使用前の水通しを詳しく解説)
楕円皿を手に入れたら、次はその形を活かした盛り付けを楽しむフェーズです。楕円形という輪郭自体が料理の「フレーム」となり、どんな食材も絵のように収まります。しかし少しコツを知っているかどうかで、仕上がりの印象はかなり変わります。
まず意識したいのが「余白」です。器の面積の2〜3割を空けておくことで、料理が窮屈に見えず、上品なまとまりが生まれます。余白が条件です。逆に、あえて食材をたっぷり盛り付けて余白を作らない「豪快盛り」も、楕円皿の縦横比のおかげで散らかった印象になりにくいのが特徴です。
盛り付けの向きも重要です。縦長に料理を配置すると食卓でコンパクトに見え、対面の人への圧迫感が少なくなります。魚料理を盛るときは、和食の作法に従い頭を左・腹を手前に向けるのが基本です。この置き方が最も自然に見え、食べやすさにもつながります。
テーブルコーディネートの面では、楕円皿は丸皿と混在させてもバランスが崩れにくいのが強みです。例えば、主菜を楕円皿に盛り、汁物を丸碗で添えるだけで食卓に動きが生まれます。素材感が異なる器を1点加えるだけで、テーブルの奥行きが増します。
料理別のおすすめ使い方をまとめると次のとおりです。
| 料理 | 向き・使い方 | ポイント |
|---|---|---|
| 焼き魚・煮魚 | 横向き | 魚の長さに沿わせると自然な収まり |
| カレー・シチュー | 縦向き | ライスとルーの接地面が少なく美しい |
| パスタ・麺類 | 横向き | 横長シルエットで盛りつけやすい |
| 刺身・前菜 | 縦・横どちらでも | 余白を活かして余裕ある盛り付けに |
| ワンプレート朝食 | 横向き | 副菜も横に並べやすい |
和食器の楕円皿を使ったワンプレートは、ブランチやおもてなしにも映えます。27cm前後のサイズであれば、メインのおかずと副菜2〜3品を一枚に収めることができ、食卓がすっきり整います。これは実用的です。
楕円皿を選ぶ際、産地や縦横比の違いを知っておくと、自分のスタイルに合った1枚をスムーズに見つけられます。日本の和食器の主要産地はそれぞれ異なる強みを持っており、楕円皿のラインナップも豊富です。
美濃焼(岐阜県) は国内の陶磁器生産の約60%を占める最大産地です。陶器・磁器ともに幅広いラインナップがあり、価格帯も1,000円台から揃うため入門として最適です。釉薬のバリエーションが豊富で、モダンなデザインからクラシックな和柄まで選択肢が広いのが特徴です。
波佐見焼(長崎県) は、職人による分業体制で高品質ながらリーズナブルな磁器が多く揃います。シンプルでモダンなデザインが多く、日常使いの楕円皿を探している方に向いています。吸水性が低い磁器製がほとんどなので、お手入れが簡単です。
有田焼(佐賀県) は白磁の透き通るような白さと繊細な絵付けが特徴です。贈り物や特別な食卓用途に選ばれることが多く、格式のある楕円皿を求める方に向いています。
楕円皿は「縦横比」によっても印象と使いやすさが変わります。縦横比が2:3程度の「ゆるやかな楕円」は安定感があり、どんな料理にも合わせやすい万能タイプです。対して縦横比が1:2を超える「細長い楕円」は焼き魚や春巻き、アスパラガスなど縦長の食材がきれいに収まります。
初めて楕円皿を選ぶ場合は、長辺24cm前後のゆるやかな楕円から始めるのがおすすめです。ちょうどB5ノートを少し横長にしたくらいのサイズ感で、カレー・パスタ・魚料理・ワンプレートと多用途に使えます。使いこなしてから、用途別に2枚目・3枚目を追加していくと、無駄なく食器を増やせます。
また、楕円皿はスタッキング(重ね収納)のしやすさにも着目したいところです。形が揃った楕円皿は安定して重ねやすく、10枚重ねても高さを抑えられます。食器棚のスペースを効率よく使いたい方には、同シリーズを複数枚揃える方法も有効です。
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