透明釉作り方|初心者でも失敗しない配合と焼成のコツ

透明釉を自作したいけれど、配合や焼成温度で失敗していませんか?実は市販品と自作では仕上がりに大きな差が出ることも。初心者でも美しい透明釉を作るための具体的な配合比率と焼成のポイントを詳しく解説します。あなたの作品を一段階上のレベルに引き上げる方法を知りたくありませんか?

透明釉の作り方

市販の透明釉を水で溶くだけで済ませていると、作品の仕上がりに2倍以上の差が出ます。


この記事で分かる3つのポイント
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基本配合の黄金比率

長石40%・珪石30%・石灰石20%・カオリン10%の配合で、初心者でも失敗しない透明釉が完成します

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焼成温度の見極め方

1230℃±10℃の範囲で焼成すると、透明度が最も高くなり、気泡やピンホールを防げます

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よくある失敗の回避法

釉薬の濃度調整と施釉の厚みコントロールで、白濁や剥離といったトラブルを未然に防げます

透明釉の基本配合と材料選び


透明釉の基本配合は、長石系の釉薬が最も扱いやすいです。標準的な配合比率は、カリ長石40%、珪石30%、石灰石20%、カオリン10%となります。


この比率が基本です。


各材料の役割を理解すると、配合の意味が分かります。長石はガラス質を作る主成分で、作品に光沢を与えます。珪石は透明度を高める働きがあり、石灰石は融点を下げて焼成しやすくします。カオリンは釉薬を素地に密着させる接着剤の役割です。


材料の粒度にも注意が必要でしょうか?
200メッシュ以上の細かさが理想的です。粗い粒子が混ざると、焼成後に気泡やピンホールが発生しやすくなります。専門店で購入する際は、陶芸用に調整された粒度のものを選んでください。


日本陶業株式会社
透明釉の原料について、各成分の詳細な特性と品質基準が記載されています。


初心者の方は、まず市販の透明釉ベースに少量の添加剤を加える方法から始めるのも良い選択です。完全な自作は材料の計量精度が求められるため、経験を積んでから挑戦しましょう。デジタルスケールで0.1g単位まで計量できる環境を整えると、安定した結果が得られます。


つまり正確な計量が成功の鍵です。


透明釉作り方の手順と混ぜ方のコツ

材料を正確に計量したら、混合の手順に入ります。まず乾燥した材料をボウルに入れ、スプーンで均一になるまで混ぜてください。


この段階では水を加えません。


乾燥状態での混合が重要な理由は、材料が均一に分散するためです。水を先に加えると、重い材料が沈んで分離しやすくなります。5分程度かけて、粉末の色が完全に均一になるまで混ぜ続けましょう。


次に水を少しずつ加えていきます。材料100gに対して水50〜60mlが目安ですが、一度に全量を入れないでください。10mlずつ加えながら、その都度よく混ぜます。釉薬の濃度は、木べらですくって落としたときに「トロッ」と流れ落ちる程度が適切です。


どういうことでしょうか?
マヨネーズよりやや緩く、生クリームより濃いくらいの粘度を目指します。この濃度なら、素地に均一な厚みで施釉できます。濃すぎると塗りムラができ、薄すぎると透明度が下がります。


混合後は24時間以上寝かせることが必須です。この熟成期間に材料同士が馴染み、釉薬の性能が安定します。急いで使うと、焼成後に予期しない反応が起こることがあります。


陶芸家ウェブ
釉薬の混合技術について、プロの陶芸家による実践的なアドバイスが掲載されています。


使用前には必ず再度攪拌してください。沈殿した重い成分を底から掬い上げるように混ぜると、配合比率が元に戻ります。ハンドミキサーを使う場合は、低速で30秒程度が目安です。


透明釉の施釉方法と厚みの調整

施釉の厚みは焼成後の仕上がりを左右する重要な要素です。透明釉の場合、0.5〜0.8mmの厚みが標準とされています。


これが原則です。


施釉方法には浸し掛け、流し掛け、刷毛塗りの3種類があります。浸し掛けは最も均一に施釉できる方法で、作品全体を釉薬に3〜5秒間浸します。小さな作品や内側も施釉したい器に適しています。


流し掛けは大きな作品向けです。柄杓で釉薬を掬い、作品の上から静かに流します。2〜3回重ね掛けすることで、適切な厚みになります。刷毛塗りは細かい部分の調整に便利ですが、ムラができやすいため中級者向けの技法です。


厳しいところですね。


施釉前の作品は完全に乾燥させてください。水分が残っていると、釉薬が素地に吸収されず剥離の原因になります。素焼き後の作品なら問題ありませんが、生乾きの生地への施釉は避けましょう。


施釉後は自然乾燥で1〜2日間置きます。


この期間に釉薬が素地にしっかり定着します。


急速乾燥させると、表面にヒビが入ることがあるため注意が必要です。


施釉の厚みを確認する場合は、爪楊枝で優しく釉薬層を刺してみてください。0.5mm程度の抵抗があれば適切な厚みです。薄すぎる部分には追加で施釉し、厚すぎる部分はスポンジで軽く拭き取って調整します。


つまり厚み管理が透明度を決めます。


透明釉の焼成温度と時間設定

透明釉の焼成温度は1230℃が標準です。この温度で8〜10時間かけて焼成すると、最も透明度の高い仕上がりになります。


温度が低すぎると釉薬が完全に溶けず、白濁した仕上がりになります。1200℃以下では釉薬の表面がざらついたマット調になってしまい、透明感が失われます。逆に1250℃を超えると、釉薬が流れすぎて作品の形が崩れるリスクがあります。


それで大丈夫でしょうか?
温度計の精度確認が重要です。窯内の実際の温度と設定温度に±20℃程度の誤差が生じることもあります。ゼーゲルコーンを使って実測温度を確認すると、より正確な焼成ができます。


昇温速度も仕上がりに影響します。600℃までは1時間あたり100℃、それ以降は50℃のペースで上げるのが理想的です。急激な昇温は作品内部にストレスを与え、焼成後のヒビ割れの原因になります。


最高温度に達したら、30分〜1時間保持します。この保持時間で釉薬が完全に溶け、気泡が抜けていきます。保持時間が短いと、表面に小さな気泡が残ることがあります。


冷却は自然冷却が基本です。


窯の扉を開けずに、翌日まで放置してください。600℃以下になるまでは絶対に扉を開けてはいけません。


急冷すると作品にクラックが入ります。


日本セラミックス協会
陶磁器の焼成技術について、温度管理の科学的根拠と最新の研究成果が紹介されています。


電気窯を使う場合は、温度プログラムを事前に設定できます。ガス窯の場合は、炎の色で温度を判断する技術が必要になるため、経験者の指導を受けることをおすすめします。


透明釉のトラブル対処と品質向上のポイント

透明釉でよくある失敗は、白濁、ピンホール、剥離の3つです。それぞれ原因と対策を理解すれば、確実に改善できます。


白濁の主な原因は焼成温度不足です。1230℃まで上げきれていないか、保持時間が短い可能性があります。再焼成で1240℃まで上げると、透明度が回復することがあります。ただし、素地の耐熱温度を超えないよう注意してください。


ピンホールは釉薬中の気泡が原因です。


施釉前に釉薬を裏漉しすると、大きな気泡や不純物を除去できます。80メッシュの網を使い、2回漉すのが効果的です。また、昇温速度を遅くすることで、気泡がゆっくり抜けていきます。


剥離は素地と釉薬の膨張率の違いで起こります。素地の種類によっては、透明釉との相性が悪い場合があります。土を変更するか、釉薬の配合を微調整する必要があります。カオリンを5%増やすと、密着性が向上することが多いです。


色ムラが出る場合は、施釉の厚みが不均一な証拠です。浸し掛けの時間を統一するか、流し掛けの回数を増やして均一性を高めましょう。刷毛塗りの場合は、一方向に塗るのではなく、縦横交互に塗ると均一になります。


これは使えそうです。


品質を安定させるためには、毎回の配合記録を付けることが大切です。使用した材料のメーカー、ロット番号、計量値、焼成温度、保持時間をノートに記録します。成功したレシピを再現でき、失敗の原因も特定しやすくなります。


湿度の影響も無視できません。梅雨時期は釉薬が乾燥しにくく、施釉の厚みが変わります。除湿機を使って作業環境の湿度を50%程度に保つと、年間を通じて安定した結果が得られます。


上級者向けのテクニックとして、少量の酸化コバルト(0.1%)を加えると、透明度が増すことがあります。ただし、わずかに青みがかるため、白い素地との組み合わせが前提です。


色のついた素地には使わないでください。


結論は記録と環境管理です。




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