貫入を入れたお湯呑みの80%は自宅で色が染みこみます。
貫入陶器とは、釉薬の表面に細かなヒビ割れ模様が入った陶器のことです。
読み方は「かんにゅう」といいます。
参考)https://kigocochi-utsuwa.com/blogs/journal/kihon-1
このヒビ模様は陶器本体の素地と釉薬の収縮度の違いによって生まれる現象で、焼き上がった陶器を窯から出して冷ます過程で発生します。物質は熱を加えると膨張し、冷やすと収縮する性質があり、素地と釉薬ではこの熱膨張率が異なるためです。
参考)貫入について
窯から出た陶器は外気に晒され急激に温度が下がっていきますが、このとき基本的に釉薬のほうが土よりも大きく縮みます。素地と釉薬は密着しているため、より縮んだ釉薬の表面に亀裂が入る仕組みです。
古くから器の見どころの一つとして楽しまれてきた貫入は、陶器の個性を引き立てる要素となっています。同じ土、同じ釉薬、同じ窯で焼かれたものでも、窯の中の位置や微妙な温度の違いによって貫入が入ったり入らなかったりするのも特徴です。
つまり一つとして同じ模様はないということですね。
貫入陶器体験では、自分の手で作った作品に自然のヒビ模様が刻まれる過程を楽しめます。体験では手びねりや電動ろくろを使って成形し、釉薬を選び、焼成まで行います。
焼成後の作品には、素地と釉薬の収縮率の差によって独特の貫入模様が現れます。作り手が完璧にコントロールできない自然の力が生み出す表現は、工業製品にはない魅力です。
さらに使用していくうちに経年変化で新たな貫入が入る場合もあります。温かい料理が盛られることで器が温まり、その後冷めていくことによって窯から取り出したときと同じ現象が起こるためです。
日本茶道では貫入による経年変化を風情として楽しみ、使用前後の変化を観賞する楽しみも存在します。器に触れる熱湯の瞬間に清脆な釉裂の音が聞こえることもあり、五感で貫入を体感できます。
参考)陶磁器的迷人紋路-貫入紋
これは使えそうです。
貫入陶器体験は全国の陶芸教室や工房で受けられます。体験料金は1日体験で3,960円から6,600円程度が相場です。
例えば東京や大阪、名古屋、福岡にある陶芸教室では、手びねりや電動ろくろの体験が6,600円で提供されており、材料費も込みの価格設定です。別の教室では3,960円から体験でき、制作時間は1時間程度となっています。
参考)1日陶芸体験
これらの料金に加えて、作品を窯で焼く焼成費が別途かかる場合があります。焼成費は作品の体積(縦×横×高さcm×1.6円)で計算され、例えば縦8cm×横8cm×高さ10cmのコップなら約1,000円、縦13cm×横13cm×高さ8cmのご飯茶碗なら約2,000円程度です。
制作した作品の完成までは約3週間から1か月程度かかり、希望者は特急プランで早めの仕上がりも可能です。手ぶらで参加できる教室が多く、エプロンや道具は無料で貸し出されています。
参考)【愛知・名古屋・電動ろくろ】3時間練習し放題!模様描き・色塗…
焼成費が別なのは注意すれば大丈夫です。
貫入陶器体験では、焼成後の音を聞くという独自の楽しみ方があります。窯から出したばかりの陶器が冷める瞬間、貫入が入る際に「ピシッ」という清脆な音が聞こえることがあるのです。
この音は釉薬の表面に亀裂が走る瞬間の音で、自然の力が作品に命を吹き込む瞬間を体感できます。日本の萩焼では使用前中後で七変化するほど貫入の入り方が変わり、古くから「萩焼七変化」として知られています。
また、貫入を意図的に強調する技法として、焼成後に墨汁や紅柄汁に浸す方法もあります。これは「直接貫入」と呼ばれ、貫入の線に色を染み込ませることで模様をはっきりと見せる手法です。
体験教室によっては、瀬戸貫入粘土など貫入が入りやすい特殊な粘土を使える場合もあります。この粘土を使えば、初心者でも確実に貫入模様を楽しめる作品を作れます。
意外ですね。
貫入陶器体験の基本工程は、成形・乾燥・削り・釉薬選び・焼成の5段階です。手びねりの場合、まず丸めた粘土を叩いて伸ばし、竹ベラで底の大きさを決めて切り取ります。
次に撚り土を積み上げて継ぎ目を均し、4~5回繰り返して成形します。口を水平に切って高さを調節したら、乾燥させます。焼成すると1割程度小さくなるため、完成サイズより少し大きめに作るのがコツです。
電動ろくろの場合、土取りした玉の中央に穴を作り、徐々に上に伸ばす「荒伸ばし」を行います。さらに土の厚みを調整しつつ形を整える「本伸ばし」をし、口に鹿革を当てて口を作ります。
仕上げの段階では削りによって高台や形、重さを調節し、名入れやサインを入れます。釉薬を選んだら窯で焼成し、冷却する過程で貫入が生まれます。
貫入が入るかどうかが条件です。
貫入陶器は釉薬の表面にヒビが入っているため、料理の汁気や色素が染み込みやすくなっています。染み込みを防ぐには、新しい器を使用する前に「目止め」という処理が有効です。
目止めの手順は、まず米のとぎ汁か小麦粉・片栗粉を水に溶かしたものを用意します。水1リットルに対し大さじ1~2杯程度の粉を加えてとぎ汁の代わりとします。器が完全に浸る大きさの鍋にとぎ汁と器を入れ、必ず常温の水から弱火~中火でゆっくり加熱します。
12~15分程度煮沸したら火を止め、鍋ごと完全に冷めるまで待ってから器を取り出し、洗ってよく乾かします。この処理により、貫入の隙間にデンプン質が入り込み、色素の侵入を防ぐバリアとなります。
参考)http://gagyu.shop-pro.jp/?mode=f35
日常使用では、使う前に毎回水にさらして水分を吸収させると、食品の水分や油分が入り込みにくくなります。カップなど貫入の入ったものは、飲んだらすぐ洗うのが原則です。
参考)貫入とのつきあい方 【アンティーク陶磁器のお手入れ法】 &#…
目止めが基本です。
貫入陶器体験での失敗例として、釉薬の管理不良による「ブク」という気泡状の欠陥があります。同じ粘土と釉薬を使っても、釉薬の濃度や管理方法が悪いと、まともな作品が焼き上がらないことがあるのです。
陶芸家の事例では、40点ほど窯出ししたうち30点がボツになり処分された例もあります。釉薬そのものの濃度、管理方法、粘土や窯との相性など、原因が複合的に絡み合う場合もあります。
貫入自体も場合によってはマイナス評価(B品)とされるケースがあります。高級レストランで使われるものや、均質性が求められる工業製品として扱われる場合です。
こうした失敗を避けるには、体験教室では講師の指示に従い、釉薬の扱いや焼成温度の設定を正確に守ることが重要です。また、陶磁器試験場の資料によれば、急な温度変化によって貫入が生じる「スポーリング試験後の貫入」も確認されています。
参考)https://www.city.toki.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/002/172/toujiki.pdf
痛いですね。
貫入陶器は使用していくうちに、貫入の線に茶渋や料理の色素が染み込み、味わい深い表情に変化します。この経年変化は「経年貫入」と呼ばれ、日々の使用で徐々に現れる釉裂です。
使い始めは白かった貫入の線が、コーヒーや紅茶、醤油などの色素によって茶色や黒っぽく変化していきます。陶器の性質上、厳密に言えば全く貫入がない陶器は存在せず、目に見えない貫入も含めて経年変化は避けられません。
こうした染みも含めて「好きな器との暮らしを楽しむ」という考え方が、陶器文化には根付いています。貫入が入った器は時間の流れを記録する器となり、代表的な時間の印記として新品よりも迷人な姿になることもあります。
ただし、気になる方は漂白剤で部分的に処理する方法もあります。カップの場合、漂白剤を張った桶につけるのではなく、カップの内側にのみ漂白剤を注ぐと外側の貫入を保護できます。
いいことですね。
貫入陶器体験では、貫入が入りやすい釉薬を選ぶことで確実に模様を楽しめます。代表的な釉薬として「白萩釉」があり、貫入と呼ばれる細かなヒビが入るのが特徴です。
スタンプなどの凹んだ箇所に釉薬がたまり、奥行きのある焼き上がりになります。また、「黄瀬戸」や「なまこ釉」など、色の変化と貫入を組み合わせた釉薬もあります。
体験教室では基本1作品1色の釉薬を選ぶ設定が多いですが、2色の釉薬を使ったり下絵を描いたりするオプションも用意されています。瀬戸貫入粘土という貫入が入りやすい特殊な粘土と組み合わせることで、初心者でも確実に貫入模様を出せます。
釉薬選びの際は、素地と釉薬の収縮率の差が大きいほど貫入が入りやすくなる原理を理解しておくと良いでしょう。逆に貫入を防ぎたい場合は、素地と釉薬の収縮率をほぼ同じにする技術が現在では可能です。
〇〇なら問題ありません。
貫入陶器体験後、作品の受け取りまでには約3週間から1か月程度かかります。この期間は乾燥、素焼き、釉薬がけ、本焼きという工程を経るためです。
作品は時間内にいくつでも制作可能で、平均2~3作品を作る方が多いです。制作した作品の中から気に入ったものを選んでいくつでも焼くことができ、3個作って1個だけ残しても、3個全部残しても自由です。
受け取りは制作した教室に取りに行く方法が一般的ですが、教室によっては郵送対応も可能です。3週間未満での仕上がりを希望する場合は、特急プランで対応してくれる教室もあります。
作品のサイズは自由で、ぐい呑みサイズから大皿40cm程度まで制作できます。お茶碗、お湯呑み、どんぶり、サラダボウル、コーヒーカップ、パスタ皿、カレー皿、花瓶、ビアカップ、徳利など、普段使いのものが作れます。
3週間が目安です。

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