縮れ陶芸作品の原因と対策方法

陶芸作品に現れる縮れは、適切な対処をしないと作品を台無しにしてしまう厄介な現象です。縮れが起こる原因から、プロが実践する予防策まで、知っておくべきポイントを詳しく解説します。あなたの作品は大丈夫ですか?

縮れ発生の原因と対策

釉薬を厚く塗るほど美しい発色になると思っていませんか?

この記事の3つのポイント
🎯
縮れの主な原因を理解する

釉薬の厚塗り、乾燥不足、素地との相性が縮れを引き起こす三大要因です

🛡️
予防策を実践する

適切な釉薬の厚さ管理と十分な乾燥時間の確保で縮れは8割防げます

💡
発生後の対処法を知る

縮れが起きても適切な削り直しと再施釉で作品を救済できる方法があります

縮れが起こる釉薬の厚さと素地の関係


陶芸作品に現れる縮れは、釉薬と素地収縮率の違いから発生します。釉薬を厚く塗りすぎると、乾燥や焼成の過程で素地との収縮差が大きくなり、表面にシワのような縮れが生じるのです。


理想的な釉薬の厚さは0.5~1.0mm程度とされています。


これは500円玉1枚分の厚さくらいです。


それ以上厚く塗ると、縮れのリスクが急激に高まります。


特に注意が必要なのは、吸水性の高い素焼き素地に釉薬を施す場合です。素地が釉薬の水分を急速に吸収するため、釉薬層が厚くなりやすく、結果として縮れが発生しやすくなります。


プロの陶芸家は釉薬の比重を1.4~1.6に調整することで、適切な厚さをコントロールしています。比重計を使えば誰でも測定できますので、作品の品質を安定させたい方は導入を検討してみてください。


つまり厚さ管理が基本です。


縮れ防止に効果的な乾燥時間の目安

釉薬を施した後の乾燥不足も、縮れの大きな原因になります。多くの初心者は、表面が乾いたように見えたらすぐに窯入れしてしまいがちです。


しかし実際には、釉薬層の内部まで完全に乾燥させるには、室温20度前後の環境で最低24時間は必要です。冬場や湿度が高い日はさらに48時間以上かけるのが安全です。


乾燥が不十分なまま焼成すると、残っていた水分が急激に蒸発し、釉薬層に亀裂や縮れを引き起こします。特に厚めに釉薬を施した部分や、凹凸のある装飾部分は乾燥ムラが生じやすいので要注意です。


どういうことでしょうか?
釉薬の水分は表面から蒸発していきますが、厚い部分や窪んだ部分では内部に水分が残りやすくなります。そのため、見た目は乾いていても中はまだ湿っているという状態が生まれるのです。


プロの工房では、釉掛けから焼成まで最低3日間は置くことを原則としています。


急がば回れということですね。


縮れを引き起こす釉薬の成分と配合

釉薬の化学組成も縮れに大きく影響します。特に注意すべきは、アルミナ成分の配合比率です。


アルミナが多すぎる釉薬は粘性が高くなり、乾燥時の収縮率も大きくなります。その結果、素地との収縮差が広がり、縮れが発生しやすくなるのです。一般的に、アルミナ含有量が15%を超えると縮れリスクが高まります。


また、粘土成分(カオリンベントナイト)を過剰に添加した釉薬も要注意です。これらは釉薬に懸濁性を与える便利な材料ですが、添加量が5%を超えると乾燥収縮が大きくなります。


市販の釉薬を使用する場合は、メーカーが推奨する使用方法を守ることが大切です。自作の釉薬で縮れが頻発する場合は、配合を見直す必要があります。


陶芸材料店では、縮れにくい釉薬として「低収縮釉」という種類も販売されています。初心者の方や、縮れに悩んでいる方は、まずこうした専用釉薬から試してみるのも一つの方法です。


縮れにくい配合が原則です。


縮れ発生後の修正テクニック

万が一縮れが発生してしまった場合でも、適切な処置で作品を救える可能性があります。


焼成後に縮れを発見した場合、まず縮れ部分をサンドペーパー(#120~#240)で丁寧に削り落とします。削る深さは縮れの状態によりますが、一般的には素地が少し見える程度まで削ります。


削った部分に再度釉薬を薄く施し、本焼きより50~100度低い温度で再焼成すると、縮れを目立たなくすることができます。ただし、この方法は表面の光沢や色調が周囲と若干異なる場合があるので注意が必要です。


完璧な修復は難しいですね。


素焼き段階で縮れの兆候(釉薬層のひび割れなど)を発見した場合は、その部分の釉薬を完全に洗い流してから、改めて薄く施釉し直すのがベストです。水を含ませたスポンジで優しく擦れば、素焼き素地を傷めずに釉薬を除去できます。


プロの修復工房では、金継ぎの技法を応用して、縮れ部分を装飾的に仕上げる方法も用いられます。あえて縮れを活かした表現として成立させるという、逆転の発想です。


窯の温度管理と縮れの関係性

焼成時の温度管理も、縮れ防止の重要なポイントです。多くの人が見落としがちな部分ですが、昇温速度が速すぎると縮れが発生しやすくなります。


理想的な昇温速度は、600度までは1時間あたり100度程度、それ以降は1時間あたり150度程度とされています。特に200~400度の間は、釉薬中の化学結合水が放出される温度帯なので、この区間をゆっくり通過させることが大切です。


急激な昇温は禁物です。


電気窯を使用している場合、プログラム設定で細かく温度カーブをコントロールできます。縮れが頻発する方は、昇温プログラムを見直してみてください。標準プログラムより1~2時間長めに設定するだけで、縮れが大幅に減少することもあります。


また、窯の中での作品の配置も影響します。窯の中心部と周辺部では温度差が生じやすく、特に大型電気窯では最大50度程度の温度ムラが発生することがあります。縮れやすい釉薬を使った作品は、できるだけ温度が安定している窯の中心部に配置しましょう。


ガス窯の場合は、炎の直接当たる場所を避けることが重要です。局所的な急加熱は、釉薬の急激な溶融と冷却による応力を生み、縮れの原因となります。


温度ムラに注意すれば大丈夫です。




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