100均のティーインフューザーは、メッシュが粗いほど紅茶の風味が強く出やすいです。
「ティーインフューザー」と「ティーストレーナー」は、どちらもお茶に関係する道具ですが、使い方に明確な違いがあります。ティーストレーナーはいわゆる「茶こし」のことで、ポットやカップに注ぐときに茶葉をこすために使うものです。一方のティーインフューザーは、茶葉を内部に入れてカップの中に沈め、浸透させて抽出するタイプの道具を指します。
100均のダイソーやセリアでは、この両者を合わせたような商品が複数展開されています。たとえばダイソーの「深型ティーストレーナー」は全長約12cm・網の深さ約6.4cmと、マグカップにそのまま差し込んで使えるサイズ感で、インフューザー的な使い方もできます。セリアでは「ハンディティーストレーナー」や、くまのプーさんをモチーフにしたシリコン製の可愛いデザインも人気です。キャンドゥでは猫型のシリコーンティーストレーナーなど、インテリア性の高いアイテムも見つかります。
つまり100均ではこれらが統合された形で売られていることが多く、「ティーインフューザー」と検索して探す場合も、「ティーストレーナー」コーナーを探すと見つかります。これが基本です。
陶磁器に興味がある方にとって重要なのは、道具の形状と名称だけでなく、「どのカップと組み合わせるか」という視点です。100均のインフューザーは金属製・シリコン製が中心ですが、これらを上質な陶磁器マグカップに入れて使うと、保温性の高い器が茶葉のポテンシャルを引き出してくれます。道具の組み合わせが重要です。
参考として、ティーストレーナーとティーインフューザーの違いについてはELLEの記事が詳しくまとめています。
ティーストレーナーのおすすめ20選【紅茶のプロ監修】 - ELLE
ダイソー・セリア・キャンドゥの3店舗には、それぞれ異なる個性の商品が揃っています。陶磁器と組み合わせるうえでどれが向いているか、特徴を整理しておきましょう。
| ショップ | 代表商品 | 素材 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ダイソー | 深型ティーストレーナー | ステンレス | 深さ約6.4cm・マグ直挿し対応・口径6〜7cm |
| セリア | ハンディティーストレーナー / プーさんシリコン型 | ステンレス / シリコン | コンパクトで携帯しやすい・デザイン重視 |
| キャンドゥ | シリコーンティーストレーナー ネコ型 | シリコン | カップの縁に引っかけて使用・インテリア性が高い |
ダイソーの深型ティーストレーナーは、マグカップに直接差し込んで使えるバスケット型に近い形状です。茶葉がお湯の中でしっかり広がれるため、コクのある紅茶や緑茶が淹れやすくなっています。セリアのハンディタイプはトング形状で、開いて茶葉を入れてお湯に沈めるタイプです。携帯性に優れており、会社や外出先でも使いやすい点が好評です。
シリコン素材は柔らかく変形しにくいため、陶磁器カップの縁を傷つけにくいというメリットがあります。これは使えそうです。金属製のステンレスは耐久性が高く、メッシュが細かいタイプは微粉の多い深蒸し緑茶やアッサム系の細かい茶葉にも対応しやすい特徴があります。
選ぶときのポイントは、使う茶葉の粒度と合わせることです。茶葉が細かい紅茶(CTC製法など)には細かいメッシュのステンレス製が、大きめのリーフやほうじ茶にはやや粗めのメッシュやシリコン製が向きます。また、陶磁器カップへの傷を最小限に抑えたいなら、縁にシリコンや樹脂のカバーが付いているタイプを優先するとよいでしょう。
100均のティーインフューザーを使い始めた方が最初に悩むのが「茶葉が漏れる」問題です。せっかく陶磁器のカップに淹れても、底に細かな粉が沈んでいたら口当たりが損なわれてしまいます。これは困りますね。
茶葉が漏れる原因は主に3つあります。1つ目は「メッシュの粗さと茶葉の粒度のミスマッチ」です。CTC製法で加工されたアッサムやダージリン(BOP・BOPFグレード)などの細かい茶葉に粗いメッシュを使うと、どうしても粉が抜けてしまいます。2つ目は「茶葉の入れすぎ」で、インフューザーに茶葉を詰め込みすぎると接合部から溢れてしまうことがあります。ティースプーン1杯(約3g)を目安に、インフューザー容量の7割程度に留めるのが基本です。3つ目はインフューザー自体の「かみ合わせの劣化」です。
対策として最も効果的なのは、購入時に店頭でメッシュを光に透かして確認することです。目が均一で、飛び出した繊維がないものを選びます。セリアのハンディティーストレーナーについては、「かみ合わせの良いものを選んで購入したため、細かい茶葉(トワイニングのアイリッシュブレックファーストほど)でも漏れなかった」という実体験の声もあります。これが選び方の基本です。
また、シリコン製のインフューザーは、メッシュ部分が一体型になっているため継ぎ目からの漏れが少ない傾向があります。ただし目の粗さに限界があるため、非常に細かい茶葉には向きません。用途に合わせて素材を使い分けるのが賢い方法です。
陶磁器に興味がある方にとって、100均のティーインフューザーは「安くて使い捨て感がある」ものに見えるかもしれません。しかし道具そのものよりも、「どのカップで淹れるか」が一杯のクオリティを大きく左右します。
陶磁器のマグカップは保温性に優れています。お湯が冷めにくいため、茶葉の抽出が安定しやすく、香りが長く立ちやすい特徴があります。一方、ガラス製カップは色の変化が見えて美しい反面、冷めやすい欠点があります。プラスチック製は軽いですが、高温の熱湯を繰り返し注ぐと匂いが移りやすくなります。陶磁器が原則です。
陶磁器カップと100均インフューザーを組み合わせるときの重要な手順が「事前のリンス(温め)」です。お湯が沸く直前に、カップに少量のお湯を注いでカップを温めておきます。冷えたカップに熱湯を注ぐと、まず熱がカップに吸われてしまい、茶葉が適切な温度で抽出されません。このひと手間が風味に明確な差を生みます。
さらに、100均インフューザーを使って淹れるときは「フタ」を活用すると抽出が安定します。シリコン蓋(ダイソーやセリアで110〜220円で購入可能)をカップの上に乗せておくだけで、蒸らし時間中に温度が逃げにくくなります。本格的なフタ付きカップがなくても、シリコン蓋1枚でフォローできるのは嬉しい点です。
陶磁器の保温性と100均インフューザーの手軽さを組み合わせることで、急須やティーポットなしでも本格的な一杯が楽しめます。ポット不要という点が、現代の一人暮らしや少人数の場面では特に大きなメリットになります。
参考:マグカップは陶器が保温性に優れており、お湯を事前に入れておくだけで茶葉のポテンシャルを引き出しやすくなります。
100円ショップでそろう「リーフティー」をマグカップで楽しむ道具 - note(ワンダーリンクス)
110円という価格であっても、丁寧に使えば半年以上問題なく使えるのが100均インフューザーの意外なポイントです。逆にお手入れを怠ると、購入から数週間で匂い移りや茶渋の蓄積が起きて使いにくくなります。
使用後の基本的な流れは「茶葉を捨てる→熱湯をかけて流す→中性洗剤で軽く洗う→風乾」の4ステップです。このうち最も重要なのは「乾燥」です。メッシュの根元に水気が残ったまま収納すると、金属の場合は錆や匂いの原因になり、シリコンの場合はカビが生えやすくなります。洗ったあとは立てかけて、30分以上風乾させてから収納するのが安全です。
週に1度は茶渋ケアを行うと、メッシュの詰まりを防げます。クエン酸を水200mlに対して小さじ1杯程度溶かした液に5〜10分浸けるだけで十分です。クエン酸はドラッグストアや100均でも購入できます。この程度で十分です。強い研磨剤や金属ブラシでこするとメッシュが変形し、目が不均一になって茶葉が漏れやすくなるため避けましょう。
保管場所については、香りの強い食材や洗剤の近くは避けるのが鉄則です。陶磁器のマグカップと一緒にカップボードに収納する場合は、インフューザー専用の小袋に入れておくと他の茶器への傷つきを防げます。使う頻度が高いなら、カップの中に入れたまま置いておく方法も衛生的で手軽です。ただし必ず乾燥した状態で。
陶磁器に関心がある方は、器を「鑑賞する」だけでなく「日常的に使う喜び」を大切にする傾向があります。100均のティーインフューザーを活用することで、その日常の使用シーンをもっと豊かにするアイデアを紹介します。
まず「複数のインフューザーを使い分ける」方法があります。緑茶用・紅茶用・フレーバーティー用と3本用意しても合計330円です。香りの異なる茶葉を同じインフューザーで淹れると匂いが残りやすいため、使い分けることで各茶葉の個性がクリアに出やすくなります。1本では足りません。
次に「茶葉の産地や種類を変えて、器の違いと一緒に楽しむ」方法です。たとえば有田焼の白磁カップで繊細なダージリンファーストフラッシュを、信楽焼の厚手マグカップで深蒸し緑茶を。同じ100均のインフューザーでも、器によってお茶の印象は変わります。これは意外ですね。陶磁器の素地の厚さや釉薬の質感が、持ったときの温度感や口当たりに違いをもたらし、お茶の味の感じ方にも影響します。
さらに陶磁器好きの方にとって一つの楽しみとなるのが、「フィルターイン型マグカップ」との比較です。美濃焼や有田焼などの産地では、陶磁器製の茶こし付きマグカップ(フィルターインマグ)も製作されており、価格は3,000〜8,000円程度のものが多いです。100均のインフューザーと比べると価格差は大きいですが、陶磁器製の茶こしは熱伝導率が低く茶葉への刺激が穏やかになるという独自のメリットがあります。まず100均で試して、気に入ったら本格的な陶磁器インフューザーにステップアップするのが賢い順序です。
最後に「外出先でも陶磁器の雰囲気を楽しむ」方法として、100均のコンパクトなインフューザーと小型の陶磁器マグカップをセットにして持ち歩くスタイルがあります。セリアのハンディタイプはケースに入れれば携帯しやすく、お気に入りの陶磁器小碗と合わせてお気に入りの場所でお茶を楽しむ、という使い方も十分成立します。
茶こし付きマグカップの選び方について、詳細なチェック方法がまとめられています。
茶こし付きマグカップを100均で賢く選んで朝の一杯を手軽に整える - suzuki-tea.com