荒練り菊練りの目的と陶芸作品を守る正しい土練り手順

陶芸の基本である荒練りと菊練りには、作品を守る重要な役割があります。土練りを怠ると窯の中で作品が爆発する危険も。初心者が知っておくべき土練りの目的と具体的な手順、失敗しないコツを詳しく解説します。あなたの作品は本当に安全ですか?

荒練り菊練りの目的と方法

荒練りをしないと作品が歪みます。


この記事の3ポイント要約
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荒練りで土の固さを均一に

土の固さのムラがあるとろくろ作業がしにくく、作品が歪んだり割れたりする原因になります。荒練りで水分量を均一にする作業が必須です

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菊練りで空気を抜いて爆発を防止

土の中に空気が残ったまま焼成すると、窯の中で温度上昇により空気が膨張して作品が爆発します。菊練りで徹底的に気泡を追い出すことが重要です

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練り回数は2kgで100回が目安

菊練りは粘土2kg程度に対して100回程度が基本。実際には30回程度でも気泡はほぼ問題ない程度まで減少しますが、確実性を高めるには十分な回数が必要です

荒練りと菊練りの目的の違い


陶芸における土練りには、「荒練り」と「菊練り」という2つの工程があります。それぞれ明確に異なる目的を持っているんですね。


参考)陶芸の土練り


荒練りの主な目的は、土の固さを均一にすることです。お店で購入した粘土土練機という機械を通していますが、それでも表面と中央で水分量にムラがあります。土の固さにムラがあると、ろくろで作品を作る時に非常に作りにくく、作品が歪みやすくなって割れる原因にもなるのです。


参考)【陶芸入門】陶器の工程~ 陶器ができるまでの流れを解説


一方、菊練りの目的は土の中の空気を抜くことです。土の中に空気が入ったまま作品を焼くと、窯の中で空気が膨張して作品が爆発したり亀裂が入ったりします。密室の温度を上げると空気が膨張して破裂する、という原理ですね。


参考)https://ameblo.jp/craft-rakumaru/entry-11541706144.html


菊練りにはもう1つの目的があります。それは土の粒子の向きや流れを一定にすることです。粒子を一定の回転方向に向けることで、ろくろの上で作品を作りやすくなります。


参考)https://yurakugama.com/netschooling/wedging/spiral-wedge.shtml


荒練りの基本的な手順とコツ

荒練りは土の柔らかさを均一に整える作業で、3〜4回繰り返すのが基本です。


参考)陶芸工房 陶治|陶器ができるまで|根気と経験が必要な工程やコ…


まず粘土をほぼ直方体の状態から立てて、上から1/3くらいを折り畳みながら前方下へ押しつぶします。両手に体重をかけて土を押し出すように練るのがコツです。土が横に伸びたら、左右に伸びた土を真ん中へ折りたたんで縦にして、再度練り込みます。


参考)陶芸と器と食の理系的探究記: 陶芸:菊練り


この作業では土を良く混ぜるように上から強く押すことが重要です。荒練りを十分にやっておかないと、次の菊練り工程でうまく練れなくなってしまいます。


つまり荒練りが基本ということですね。



参考)http://www.tougeishop.com/video/p1.php


ただし練りすぎには注意が必要です。練りすぎると土がボソボソになってしまいます。土の状態を確認しながら、適度な回数で終えるようにしましょう。


菊練りの正しいやり方と練り回数

菊練りは粘土を回しながら少しずつ押していくと、菊の花びらのような形に練り上がることからその名がついています。


参考)https://www.tou-gei.net/koutei/neru/


まず粘土を砲弾の形(2〜4kg程度)にまとめます。砲弾状にした粘土の広がっている方を時計の10時から11時の間へ向け、中心線が体の右肩と右足に一直線に並ぶようにします。左手で粘土の中心部分を持ち、右手で粘土を真っ直ぐ前方向に押します。


押した粘土を手前に起こして、中心点から見て時計回りに5分程度動かし、同じように右手で前に押す動作を繰り返します。この工程を20〜30回程繰り返すと粘土が一周します。


練り回数の目安は、粘土2kg程度に対して100回程度とされています。一周するのに20回程度なら3〜4周(60〜80回)、30回で一周するなら90〜120回程度練ると効率が良いとされています。実際には30回程度でも気泡はほぼ問題ない程度に減少しますが、確実性を高めるには十分な回数が必要です。


参考)https://ameblo.jp/gtr9885/entry-12727236431.html


練る際の最も重要なポイントは、腕の力ではなく上半身の体重を右腕に乗せるようにして練ることです。腕の力だけで練ると肘と手首が動きやすくなり、慣れた頃には腱鞘炎になる人もいます。


参考)菊練り解説|コージ


菊練り後のまとめ方で空気を入れない方法

菊練りが上達しても、まとめ方が悪いと逆に多くの空気が入ってしまいます。


所定回数練ったら、約40〜60回位で粘土をまとめていきます。少しずつ粘土を時計回りに回しながら、今度は粘土を上から下の方に押していきます。同時に右手の位置を右側の方に約指1本ずつずらしては上から下へ押していく動作を繰り返します。


まとめ終わると最初の形と同じく砲弾の形に戻ります。


ここが基本です。



電動ろくろで作品成形する時は、中心点をずらしてからもう一度菊練りします。落ち着いてゆっくりとまとめることで、空気の混入を防げます。


まとめ作業での注意点として、粘土部分が少ない土で開きやすい時は、土練台を濡れたスポンジでさっと拭いて湿らす、または右手を少し湿らすと効果があります。段がつかないように左手の爪が土練台に当たるまで押すと、仕上がりがきれいになります。


土練りを怠った時の具体的なリスク

土練りを怠ると窯の中で作品が爆発します。空気が入ったまま作品を作って乾燥して窯に入れると、空気が膨張して爆発するのです。


乾燥した粘土はそれなりに固くて空気の逃げ道がありません。密室の温度を上げたら空気が膨張して破裂する、という状態になります。素焼きの際に爆発事故を経験している陶芸家は多く、一般的な事故とも言えます。


参考)https://blog.goo.ne.jp/meisogama-ita/e/6cb124c85212fd120b7a4b2593468d49


爆発まで至らなくても、土練りが不十分だと様々な問題が起こります。焼いた時にひび割れが発生する原因になります。作品が歪みやすくなったり、割れやすくなったりするのです。


参考)https://www.rokuro.biz/column/1766/


空気は閉じ込められても抜けたとしても問題になります。これを防ぐため、荒練りと菊練りで水分量を均一にして空気を抜くことが大切な作業なのです。


痛いですね。



参考)作成工程と用語


土練りは作陶における最初の最も重要な工程です。最初が肝心で、最初の下拵えが十分でなければ次の作業、そして次の次の作業へとその皺寄せがきます。決して適当にしてはならない仕事と言っても過言ではありません。


荒練りと菊練りを楽にする道具と環境

土練り作業を効率化するには、道具や環境を整えることも重要です。


土練機という機械を使えば、荒練り作業を機械で行うことができます。さらに真空式土練機を使うと、土を練ると同時に粘土の中の空気を真空ポンプで吸い出すため、菊練りまで完了してくれます。


これは使えそうです。



参考)[陶芸の専門店]陶芸.com 陶芸用品・陶芸機材のオンライン…


ただし初心者の方は、まず手での土練りを習得することが推奨されています。「菊練り三年」という言葉があるように、菊練りを習得するにはかなりの練習が必要で、初心者がぶつかりやすい壁でもあります。なかなか体力がいる作業なので、焦らずに落ち着いて練習することが大切です。


作業台の高さも重要な要素です。作業台が高すぎると練りにくいので、低めの専用台がお勧めです。体が教えてくれるちょうどいい高さを見つけましょう。


足を広げて脇を締めて、手で練るのではなく膝で練るイメージで行えば、手首の腱鞘炎になりません。体の使い方を工夫することで、長く陶芸を続けられる環境が整います。


陶芸教室では講師が丁寧に指導してくれるため、独学よりも早く正しい技術を身につけられます。自分の練り回数や時間を測ってみると、上達の目安になって面白いかもしれません。


陶芸の土練り手順と注意点について詳しく解説した参考記事




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