角閃石 特徴 見分ける中学理科

中学理科で習う角閃石とは、安山岩に含まれる有色鉱物です。黒い柱状の結晶、約120度の劈開角、ガラス光沢など、輝石との見分け方から特徴までを詳しく解説します。実際の標本の見方から覚え方まで、入試対策にも役立つ知識をご紹介しますが、あなたは角閃石をしっかり見分けることができますか?

角閃石 特徴 見分ける方法

角閃石の基本情報
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有色鉱物としての角閃石

角閃石は火成岩に含まれる有色鉱物で、石英・長石などの無色鉱物と異なり、含有する鉄やマグネシウムにより黒色や暗緑色を呈します。中学理科では、かんらん石・黒雲母と並ぶ重要な有色鉱物です。

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角閃石が含まれる主な岩石

安山岩・花こう岩・はんれい岩・閃緑岩など、中性から塩基性の火成岩に多く含まれます。特に安山岩には高い頻度で含まれており、「角閃石安山岩」と呼ばれることもあります。

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物理的性質の数値

モース硬度5~6、比重3.0~3.5です。黒雲母(硬度2.5~3)より硬く、針先で傷つきにくいという特徴があり、これが黒雲母との鑑定時の違いとなります。

角閃石 色と結晶系の特徴

 

角閃石の色は黒色、暗緑色、褐色など多様です。一般的には黒色から黒褐色をしており、花こう岩に含まれるものはやや緑色を帯びることもあります。一方、安山岩などの火山岩に含まれるものは褐色を帯びていることが多いという違いがあります。

 

結晶系は斜方晶系と単斜晶系の二種類があり、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・鉄・アルミニウムを含む複雑なケイ酸塩鉱物です。自形結晶は長柱状を呈し、輝石よりも一層細長い形態が特徴となっています。

 

角閃石 劈開角度で輝石と見分ける

角閃石と輝石の見分けは、中学理科で最も重要な鑑定ポイントです。両鉱物ともに黒い柱状結晶で一見似ていますが、劈開の角度が異なります。

 

角閃石の劈開は2方向に発達し、これらが作る角度はおよそ56度と124度です。一方、輝石の劈開角度はおよそ87度と93度(ほぼ90度)となっています。つまり、角閃石はひし形または楔形の断面を示し、輝石はほぼ正方形の断面を示すということが鑑定の決め手になります。

 

項目 角閃石 輝石
劈開角度 56度と124度 87度と93度(直角)
断面形状 ひし形・楔形 正方形
結晶形 細長い柱状 短くずんぐりした形
劈開の完全さ より完全 やや劣る

肉眼観察では、角閃石の方が明らかに細長く、輝石の方がコロコロとした印象を受けます。また、角閃石は劈開面がガラス光沢や樹脂光沢を示し、より強い光沢が観察できることも見分けるコツです。

 

角閃石 ガラス光沢と劈開面の特徴

角閃石の劈開面はガラス光沢を示し、これが黒雲母や輝石とは異なる重要な特徴です。黒雲母の劈開面は鏡のように完全に平滑で鏡面光沢を呈しますが、角閃石は層状構造を持つため、劈開面でない断口部でも光を反射させます。

 

特に、転石の表面に露出した角閃石の結晶面に太陽光を当てると、特徴的な艶のある反射光が得られます。これは黒雲母のような単調な鏡面反射ではなく、階段状の結晶端面が光を反射させるため、独特の輝きが生まれるのです。この「キラキラとした特有の艶」は、肉眼鑑定における非常に有用な判別ポイントとなります。

 

あまり知られていない視点として、角閃石結晶面の反射光は、太陽との角度を変えて観察することで、より鮮やかに見えるという特性があります。これは岩石採集時の現地観察で実際に活用できる知識です。

 

角閃石 中学理科での出題パターン

中学理科の試験では、以下のようなパターンで角閃石が出題されます。まず、火成岩の構成鉱物を答える問題では、「安山岩に含まれる有色鉱物は何か」という出題が定番です。答えは「角閃石」や「輝石」となり、複数の正解がある場合も多いため注意が必要です。

 

次に、鉱物の特徴を問う問題では、「2方向の劈開を持ち、劈開角がおよそ120度の鉱物は何か」という形式が頻出です。ここで重要なのは劈開角の正確な数値を覚えることで、約120度という数値が即座に「角閃石」を連想させる学習が求められます。

 

さらに、肉眼での鑑定問題では、「黒い柱状結晶で、劈開面がガラス光沢を示す鉱物」というように、複数の特徴を組み合わせた出題があります。このような問題に対応するには、角閃石の色・形・光沢・硬度・劈開の全ての特徴をバランスよく理解していることが重要です。

 

角閃石 暗緑色や青色の特殊な鉱物

角閃石には、100を超える種類が存在する鉱物族です。一般的な「普通角閃石」の他に、特殊な色を示す種類があります。例えば、「藍閃石」と呼ばれる青色の角閃石は、高い圧力下での変成作用によってのみ形成される稀な鉱物です。藍閃石は深い海溝近くの沈み込み帯で生成され、青色という独特の色から一度見ると忘れられない鉱物となっています。

 

また、「アクチノ閃石」は繊維状の集合体を示し、アスベストの一種として知られています。これは、かつてのはんれい岩が沈み込み帯で弱い変成作用を受けたときに形成されるものです。

 

通常の中学理科では普通角閃石のみ扱いますが、こうした多様な種類が存在することを知ることで、角閃石という鉱物の豊かさを理解できます。

 

参考リンク:倉敷市立自然史博物館の角閃石紹介ページには、実際の標本写真や火成岩中での産出状況が詳しく記載されており、理論的な学習と合致した視覚的理解が可能です。

 

https://www2.city.kurashiki.okayama.jp/
参考リンク:信州大学の石ころ鑑定コンテンツでは、輝石と角閃石の見分け方が実写で紹介されており、肉眼鑑定の実践的スキル習得に役立ちます。

 

https://www.shinshu-u.ac.jp/

 

十分な情報が集まりました。タイトルとH2、H3タグの構成を作成します。

 

 


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