陶芸で象嵌を選ぶと螺鈿より作品が長持ちします。
象嵌(ぞうがん)は、ある素材の表面を彫って別の素材を埋め込む装飾技法です。「象」は「かたどる」、「嵌」は「はめる」という意味で、異質の素材を嵌め込んで模様を表現します。
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使用される材料は金属・木材・陶器・貝殻など多岐にわたります。金属象嵌では銅や鉄などの素地に金・銀・赤銅(しゃくどう)を嵌め込むことが多く、加賀象嵌のように絶対に外れないと言われるほど精緻な技法も存在します。
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陶芸における象嵌は、まだ焼いていない素地を彫り、そこに別の色土や化粧土を埋め込んで文様を表す装飾技法です。この技法は中国や朝鮮半島から渡来したとされ、日本で独自に発展しました。
参考)陶芸#13/陶芸の象嵌
色彩豊かで繊細なデザインが特徴です。金工象嵌、木工象嵌、陶象嵌と大きく3つに分類されます。
螺鈿(らでん)は、貝殻を薄く削って素地に埋め込む装飾技法です。「螺」は貝のこと、「鈿」は象嵌を意味します。
参考)https://jewelpia.com/sub/inlay.html
夜光貝やアワビ、シロチョウガイなどの貝殻が使用され、貝の持つ自然の光沢と色彩を生かした美しい模様を作り出します。光の当たる角度によって見える色や輝きが変化する点が大きな魅力です。
参考)【初心者必見】象嵌(ぞうがん)の基礎知識|技法・作り方・歴史…
0.1ミリ程度の薄片を幾何学文様や花鳥文、風景などの意匠に合わせて並べます。平象嵌と高肉象嵌の技法があり、文様の浮き上がり具合や陰影のコントラストを自在に操ることができます。
参考)光を操る工芸・螺鈿(らでん)とは?歴史・素材・制作工程・鑑賞…
つまり螺鈿は象嵌の一種です。古代ローマや中国で発祥し、日本へは奈良時代に伝えられました。平安時代から室町時代にかけて、特に漆器への応用で技術が極めて高度に発展しました。
参考)鋳造用語集
| 項目 | 象嵌 | 螺鈿 |
|---|---|---|
| 使用材料 | 金属・木材・陶土・貝殻など多様 | 夜光貝・アワビなど貝殻のみ |
| 主な用途 | 金属工芸品・木工品・陶器など | 主に漆器・家具 |
| 表現の特徴 | 多様な材料の組み合わせによる豊かな色彩 | 光の角度で変化する輝きと色彩 |
| 技法の範囲 | 広義の装飾技法全般 | 象嵌の一種(貝殻に特化) |
螺鈿は象嵌という大きな技法の中で、貝殻に特化した装飾技法という位置づけです。
つまり螺鈿は象嵌の一種ということですね。
象嵌は金属や木材、陶土など様々な材料を組み合わせられるため、表現の幅が広くなります。一方で螺鈿は貝殻の自然な輝きを最大限に活かした美しさが魅力です。
金属象嵌の代表例には、加賀象嵌の鐙(あぶみ)があります。布目象嵌という独特な技法で、地金の表面にタガネで細かい刻みを入れ、その溝に金や銀を打ち込んでいく手法です。
どちらも日本の伝統工芸として高く評価されています。用途や求める表現に応じて使い分けることで、作品の魅力を最大限に引き出せます。
陶芸における象嵌は、素地土である胎土と違う色の土で模様を際立たせる装飾方法です。象の目になぞらえて「象眼」、嵌めこみ模様という意味から「嵌花(かんか)」とも呼ばれます。
参考)象嵌の技法
作業手順は以下の通りです。まず、まだ焼いていない素地を彫り、そこに別の色土や化粧土を埋め込んで文様を表します。赤土を使う場合、白い化粧土を埋め込むことで明瞭なコントラストが生まれます。
線や模様が"はめ込まれている"ように見えるのが特徴で、焼成後も模様が摩耗しにくいのが大きなメリットです。
削れにくいということですね。
ただし注意点もあります。土の性質によっては収縮による剥がれ、耐火度の違いによるひび割れも起こりえます。乾燥ムラや急乾燥は特にトラブルの元で、厚みが違うと収縮率が異なりひび割れの原因になります。
参考)陶芸の初歩的失敗、乾燥時にヒビ割れ! 原因は? Potter…
陶芸の象嵌技法の詳細と失敗を防ぐコツ
ゆっくりと均一に乾燥させることで、こうしたリスクを回避できます。ラップをかけて箱に入れるなど、急激な乾燥を避ける工夫が有効です。
漆器の螺鈿細工は、まず数回の下塗り漆を施してから始めます。その上に0.1ミリ程度の薄い貝片を、デザインに合わせて丁寧に配置します。
加工した貝片を木地や下地漆の表面に並べる工程を「象嵌工程」と呼びます。平象嵌と高肉象嵌という2つの技法があり、文様の浮き上がり具合を調整できます。
漆の接着力と貝片の繊細な配置が融合することで、螺鈿独特の光学効果が最大限に引き出されます。
これが最重要工程です。
鎌倉時代の菊螺鈿鞍のように、両輪を螺鈿で埋めつくすように菊の花枝・蜻蛉・蝶などを描いた作品も存在します。居木の上面は梨子地に仕立てるなど、螺鈿と他の漆芸技法を組み合わせた高度な表現も可能です。
参考)https://www.nich.go.jp/wp-content/uploads/2015/11/nenpo2010_app.pdf
真珠母貝のかけらを漆地に埋め込むこの技術は8世紀頃から日本で発展し、現代まで受け継がれています。茶道具や工芸品に多く用いられ、高級感のある装飾として高く評価されています。
参考)https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001882024.pdf
陶芸で耐久性を重視するなら象嵌を選びましょう。素地に直接異なる色土を埋め込むため、焼成後も模様が摩耗しにくく長く美しさを保てます。
対して螺鈿は、光の変化で表情が変わる華やかさを求める漆器や家具に最適です。夜光貝やアワビの自然な輝きは、貼り付けや埋め込みで独特の高級感を演出します。
参考)螺鈿と象嵌と木目込みと寄木細工とインレイとデコの関係って、ど…
金属工芸品で繊細な文様を表現したい場合、加賀象嵌のような布目象嵌が適しています。地金の表面に細かい刻みを入れ、金や銀を打ち込む手法で、絶対に外れないと言われる堅牢性が魅力です。
作品の用途が基本です。木象嵌は木材に別の色の木材を嵌め込む技法で、寄木細工などに応用されます。インテリアや小物入れなど、日常使いする作品に向いています。
象嵌の基礎知識と技法・作り方の詳細
それぞれの技法が持つ特性を理解して、作品のコンセプトに合わせて選択することで、より魅力的な作品が生まれます。材料の収縮率や耐火度の違いにも注意しながら、丁寧に制作を進めましょう。

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