ろくろ回しで作品を切り離す時、紐を適当に当てると穴が開きます。
シッピキは、ろくろ成形した器や湯呑みを土の塊から切り離すための道具です。ろくろで作品を作り終えた後、底部分を切り離さないと作品を取り外せません。このとき、刃物ではなく糸状のシッピキを使うことで、作品の底面を傷めずにスムーズに切り離せます。
どういうことでしょうか?
シッピキは片側に木片や棒などの持ち手がついた紐で、全長は約450mm程度です。ろくろが回転している状態で、紐を粘土に当てながら回転方向に沿って巻き付け、半分から三分の二ほど巻き付いたところで水平に引きます。このとき、紐が自然に粘土に食い込んで底部分を切断する仕組みです。
参考)https://www.tougeishop.com/products/detail/3063/
陶芸教室や工房では必須の道具として使われており、初心者でもすぐに扱えるシンプルな構造が特徴といえます。切り離す部分は事前に少し細目にしておくと、よりきれいに切り離せます。
参考)http://www.tougeishop.com/video/p17.php
シッピキには市販品もありますが、自作する陶芸家も多く、自分の手に馴染むように長さや紐の太さを調整できる点がメリットです。
シッピキは「切り糸」とも呼ばれますが、用途によって種類が異なります。ろくろ成形後の作品を切り離すための切り糸は、シッピキと同じ意味で使われることが多いです。一方で、粘土の塊そのものを切り分ける用途には向いていません。
材質は主に3種類あります。
参考)つくばセラミックワークス: 切り糸(シッピキの…
ピアノ線は切れ味がよい反面、細すぎると器を割りやすくなるため、信楽焼や伊賀焼のような荒々しい作風には不向きとされています。
麻や釣り糸で自作する場合、二本撚りにすると強度と切れ味のバランスがよくなります。撚り方にはコツがあり、真ん中をつまんでよじると自然にねじれ部分が伸びていく仕組みです。
用途や作風に応じて適切な材質を選ぶことが大切ですね。
シッピキは自宅でも簡単に作れます。必要な材料は、板状の持ち手(木片や割り箸)、釣り糸やナイロン紐、キリやドリルです。まず、適当な長さの板(10~15cm程度)を準備し、水を使うため面取りして手が痛くならないようにします。
参考)http://www.tougeishop.com/video/p103.php
作り方は以下の手順です。
参考)匠の道具 陶芸道具の作り方 〜 しっぴき・切り糸編 〜 - …
結び方にはいくつかの方法があります。
釣りの経験者は「クリンチノット」という結び方を使うと、簡単で強度が高い結び目ができます。糸を4~5回巻きつけて、一番下の輪に通してから引っ張るだけで完成です。釣り糸は硬くてゴワゴワしているため、撚りやすく扱いやすいという利点があります。
タイラップで指掛け用の輪っかを作る方法も手軽で人気です。
穴から抜けないようにしっかり結ぶのが基本ですね。
シッピキの使い方を間違えると、作品に穴を開けたり斜めに切ってしまったりします。
正しい手順を守ることが重要です。
使い方の基本手順は次の通りです。
このとき、紐は自然に粘土に巻き付いていくため、無理に押し付けないことがコツです。
失敗しやすいポイントは以下の3つです。
小指を輪っかに入れ、人差し指にひとからげした後、ろくろの天板に親指で押しつけて底切りする方法もあります。この持ち方だと、力の入れ具合をコントロールしやすくなります。
初心者は何度か練習して、紐の当て方と引くタイミングを体で覚えるのが一番です。
市販のシッピキを購入する際は、材質と長さを確認しましょう。楽天市場などのネット通販では、陶芸用のしっぴきが163件以上販売されており、価格やレビューで比較できます。
選び方のポイントは次の通りです。
陶芸専門店では、切り糸やシッピキが単品で販売されており、価格は数百円から千円程度です。送料無料の条件を設けている店もあるため、まとめ買いするとお得です。
購入時の注意点として、「切り糸 ピアノ線」と「切り糸 麻」は用途が異なるため、商品説明をよく読んでください。ピアノ線は細くて硬いため、力加減が難しく、初心者には扱いにくい場合があります。
自分で作る自信がない場合や、教室で指定された道具がある場合は、市販品を選ぶのが安心です。逆に、自分好みの長さや材質にこだわりたい場合は、自作する方が満足度が高いでしょう。
陶芸ショップの通販サイトでは、動画で使い方を紹介しているところもあるため、購入前にチェックすると参考になります。