ぬれたまま食器棚に戻すと、1週間でカビが生えることがあります。
陶磁器好きの方がまず見直すべきポイントは、食器の「重ね方」です。収納スペースを最大限に使いたいからといって、手持ちの器をどんどん重ねてしまうのは、実はお気に入りの器を傷める近道になります。
重ね置きできる枚数の目安は、同じ種類・サイズであれば5枚程度が限度です。10枚以上を重ねると、器同士がこすれ合って表面に細かな傷がつき、釉薬が剥がれる原因にもなります。傷ついた陶磁器は見た目が損なわれるだけでなく、亀裂が入りやすくなるという点でも注意が必要です。
さらに重要なのは「素材の組み合わせ」です。陶器の上にガラス製の器を重ねる、あるいはガラスの上に金属製の器を乗せるといった異素材の混在は、素材の硬度の違いによって傷がつきやすくなります。同じ素材同士を重ねるのが基本です。
また、器スタイリストの竹内万貴さんによると、重ねる器と器の間に布巾や新聞紙を一枚はさむだけで傷つきを大幅に防ぐことができます。これは使えそうです。片口のように突起がある器や繊細な絵付けが施された器は、布巾でくるんで収納するのが最善です。
同じ素材・サイズで5枚以内が基本です。
この前提を押さえたうえで、次にニトリの収納グッズを使って食器棚をより効率よく整理していく方法を見ていきましょう。
器の扱い方の基本について、器スタイリストが解説した情報はこちらで詳しく読めます。
食器棚の中で最も場所を取りがちなのが、平たい皿類です。重ねて収納すると枚数に限界があり、下の器を取り出すたびに上の器を全部どかす手間が生じます。この問題を一気に解決するのが、ニトリの「お皿を立てて収納できるディッシュスタンド(Nブラン)」です。
このアイテムは399〜699円という低価格ながら、可動式の仕切りつきで直径18〜26cm程度の皿に対応できます。スタンドの底部に前後2列で皿を並べる設計になっており、1つのスタンドで複数枚の皿をまとめて整理できます。食器棚の棚板を新聞の見開き2枚分(約B2サイズ)と考えると、スタンドを3〜4個横並びにするだけで皿をすべて立て収納できるイメージです。
立て収納のメリットは整理のしやすさだけではありません。皿同士の接触面が大幅に減るため、重ね置きで起こる傷や欠けのリスクを下げることができます。特に高台(こうだい:皿の底面の出っ張り部分)に傷がつくと、器全体の価値が下がるだけでなく、次に重ねた際に下の皿の釉薬を傷つける原因にもなります。陶磁器を大切にしたい方にとって、立て収納はもっとも優先すべき整理方法のひとつです。
つまり、立て収納で傷リスクが激減します。
また、ニトリには棚板の上に設置して収納を2段に活用できる「コの字ラック」や「積み重ねて使えるディッシュラック クリア(Nブラン)」も展開しています。これを使えば、棚板と棚板の間の無駄な空間を有効活用でき、収納量が一気に増えます。コの字ラックは1,000〜2,000円前後のものが多く、棚板1枚のスペースを実質2段分に変えられる効率の高いアイテムです。
食器棚の棚板に何も敷かずに使っている方は、意外と多いものです。しかし棚板に直接陶磁器を置くと、取り出すたびに器の底面(高台)が棚板の木目に引っかかり、微細な傷が蓄積されていきます。これを防ぐためにも、棚板シートの活用は食器棚整理の基本中の基本です。
ニトリでは「防虫抗菌食器棚シート(CL)」を449円から展開しています。このシートは防虫・消臭・抗菌・防カビの4機能を備えており、陶磁器を湿気やカビから守ることができます。特に梅雨時期(6〜8月)は食器棚内の湿度が上がりやすく、水分がわずかに残ったまま収納した陶器がカビを発生させる原因になります。防カビ機能付きシートを1枚敷くだけで、この問題をかなり軽減できます。
ニトリのシート公式ページには、「湿気の多い場所では半年に一度はシートを交換してください」と記載されています。ハガキ(横148mm×縦100mm)と比べると、シートはキッチン棚板1枚分(幅60〜90cm程度)に対応する大判サイズが多く、ハサミで自由にカットして使えます。手間は5分程度で済みます。
シートは半年ごとの交換が条件です。
また同じニトリから、備長炭配合の「備長炭防虫食器棚シート」も展開されています。こちらはにおい吸着に優れており、陶器に移りやすい食材の臭いが気になる方にとって特に有効です。陶器は土が素材のため目に見えない細かい穴(目)があり、そこに臭いが染み込みやすい性質があります。においが気になるようなら、備長炭シートを選ぶのが賢明です。
食器棚の整理と聞くと、グッズを使った収納の工夫に目がいきがちです。しかし、整理した後に「器をどの状態で戻すか」を間違えると、せっかくの対策が台無しになります。これが見落とされがちな盲点です。
洗い終わった陶磁器を布巾でさっと拭いて食器棚に戻すだけでは不十分です。高台(皿の底の出っ張り)は形状上、水がたまりやすく、表面が乾いて見えても裏側には水分が残っていることが多いです。この状態で食器棚に戻すと、下に置かれた器にも水分が移り、木製の棚板では黒ずみやカビが発生します。陶器本体にもカビやシミが生じる可能性があります。
正しい手順は「洗う→布巾で拭く→新聞紙や乾いたタオルの上に置いて10〜15分乾燥させる→食器棚に戻す」です。これだけで器の寿命が格段に延びます。乾燥が心配な方は、棚板シートを防虫・防カビ機能付きのものに替えることで、万が一の水分にも対応できます。
意外ですね。布巾で拭いただけでは不十分なんです。
もう一点、見落とされやすいのが「土鍋やすり鉢の保管方法」です。これらは釉薬がかかっていない部分が多いため、乾きにくく、湿気を吸いやすいです。土鍋は食器棚ではなく風通しのよい場所に保管するのが理想で、長期間しまいっぱなしにする場合は新聞紙に包んでから収納すると、湿気の吸収と防虫の両方に効果があります。
ニトリの収納グッズをせっかく揃えても、配置のルールを決めずに並べてしまうと、再び混乱した食器棚に逆戻りします。最も効果的な整理の軸は「使用頻度による上下の配置分け」です。これは整理収納の基本ではありますが、陶磁器コレクションを持つ方には特に重要な考え方です。
具体的には、食器棚の高さを3段階に分けて考えます。目線から腰の高さの「中段」は、毎日使う茶碗・汁椀・平皿などを置く最優先エリアです。腰より下の「下段」には、鍋やまな板など重いもの・大きいものを収納します。肩より上の「上段」は、出番の少ないお客様用の器や季節の器をしまう場所と決めましょう。
陶磁器コレクターにありがちな悩みのひとつが、「作家もの」や「骨董品」など普段使いにはためらわれる器をどこに置くかです。これらは上段に並べてもよいのですが、取り出すたびに落下リスクが高まります。ニトリの「整理トレー6点セット(Nブラン、1,694円)」を上段に設置し、その中に器をグループごとに立てて収納すると、万が一引き出すときの衝撃を和らげながら管理しやすくなります。
整理トレーでグループ管理が基本です。
さらにもうひとつ、意外に有効な独自アイデアとして「ラベルレスで色分けする方法」があります。白・青系の器ゾーン、土物(陶器)ゾーン、磁器ゾーンというように素材や色で棚のゾーニングを決め、そのゾーンに対応したシートの色を変えることで、視覚的に整理しやすくなります。ニトリの食器棚シートはモノクロ・カラーなどデザインが複数あるため、ゾーン分けに活用できます。これにより「あの器どこにしまったっけ?」という時間のロスが減り、食器棚を開けるたびに達成感が得られるようになります。
| 棚の高さ | 収納する器の種類 | おすすめニトリグッズ |
|---|---|---|
| 上段(肩より上) | お客様用・コレクション器・季節もの | 整理トレー(Nブラン)・防虫棚板シート |
| 中段(目線〜腰) | 毎日使う茶碗・平皿・汁椀 | ディッシュスタンド・コの字ラック |
| 下段(腰より下) | 重い鍋・大皿・保存容器 | 伸縮棚ラック・仕切りスタンド |