陶器のフラワーベースは「水が見えないから花が長持ちする」は大間違い、見えないぶん雑菌が繁殖しやすく花が3日早く枯れることもあります。
北欧デザインの花瓶を選ぶとき、多くの方がまず「見た目のデザイン」に目が行きます。しかし実は、素材を理解してから選ぶ方が、後悔のない買い物になります。花瓶の素材は大きく分けて「陶器・磁器」「ガラス」「金属・その他」の3種類があり、それぞれに異なる特性と得意な使い方があります。
陶器・磁器素材の花瓶は、北欧インテリアとの相性が特に良い素材です。理由は、マットな質感と柔らかいフォルムが、北欧スタイルが大切にする「温かみのある暮らし」と見事に合致するからです。代表的なブランドは、1839年創業のデンマーク老舗・KAHLER(ケーラー)です。つまり陶器は温かみと格が両立します。
また、陶器は透明でないため茎や水が見えず、初心者でもきれいに生けやすいというメリットがあります。プロのフローリストも「透明なガラスは茎まで見えてしまうため、初心者は陶器から始めるのがおすすめ」と語っています。これは使えそうです。
一方のガラス素材は、光を透過するため花や植物の繊細さを最大限に引き立てる効果があります。1936年に建築家アルヴァ・アアルトがデザインし、翌年のパリ万博でグランプリを受賞したiittala(イッタラ)のアアルトベースは「世界で最も有名なガラス作品のひとつ」とも評されます。波打つような有機的な曲線は、フィンランドの湖の形をモチーフにしており、少量の花でもバランス良くいけられる実用的な設計が秀逸です。
| 素材 | 特徴 | おすすめ度(初心者) | 価格帯 |
|---|---|---|---|
| 陶器・磁器 | 温かみ・マット感・初心者向け | ⭐⭐⭐⭐⭐ | 2,000円〜 |
| ガラス | 透明感・光の演出・扱い注意 | ⭐⭐⭐ | 1,500円〜 |
| 金属(ステンレス・真鍮) | 割れない・モダン・光を反射 | ⭐⭐⭐⭐ | 5,000円〜 |
金属素材の花瓶も近年注目を集めています。1904年創業のデンマーク老舗・Georg Jensen(ジョージ・ジェンセン)のステンレス製フラワーベースは、コッペルシリーズが9,350円〜で展開されており、割れる心配がなく、周囲の景色を映し込むという独特の魅力があります。陶器に飽きたら次の一択です。
プロが厳選!代表的な花瓶ブランド13選(Hello Interior)
※各北欧ブランドの特徴とコーディネート例が詳しく掲載されています。
北欧の花瓶ブランドは数多くありますが、その中でも特に日本での人気が高く、陶器素材を中心に展開しているブランドを3つ厳選してご紹介します。それぞれのブランドの背景や価格帯、デザインの方向性が異なるため、自分のインテリアスタイルや予算に合わせて選ぶ参考にしてください。
① KAHLER(ケーラー)|デンマーク・1839年創業
ケーラーは180年以上の歴史を持つ、デンマークを代表する陶磁器ブランドです。もっともよく知られているシリーズが「Hammershoi(ハンマースホイ)」で、凹凸のついたシノギ模様が光の当たり方によって豊かな表情を見せます。5,775円〜とブランド物としては手が届きやすい価格帯。サイズ展開も8.5cm・12.5cm・20cm・31cmと豊富で、複数そろえて並べても様になります。
日本の住宅に合わせやすいデザインです。和室にも洋室にも違和感なく溶け込む懐の深さが、日本での人気の理由のひとつです。
② Holmegaard(ホルムガード)|デンマーク・1825年創業
ホルムガードはデンマーク王室御用達のガラスブランドです。代表作「Flora(フローラ)」シリーズは吹きガラス製法で作られており、下に向かって広がる安定感のある形状が特徴です。12cmタイプが日常使いに最適で、24cmタイプは長い枝ものにも対応します。価格帯は4,500円〜で、3色(クリア・ターコイズ・スモーク)から選べます。
「どんな花でも決まる」のがフローラの強みです。初めての北欧花瓶としても高い評価を受けています。
③ iittala(イッタラ)|フィンランド・1881年創業
フィンランドのガラスブランド・イッタラは、アルヴァ・アアルトデザインの波打つベースが最も有名で、「世界で一番美しい花瓶」との呼び声もあります。Amazonでは95mmサイズが約12,000円前後で流通しています。フィンランドの湖をモチーフにしたカーブが、花をどんな量でいけても自然にバランスが取れる実用性の高さも魅力です。意外ですね。
※各ブランドの特徴と日本における取扱い情報が参考になります。
北欧の花瓶を買ったは良いものの、「いざ花を生けてみたら何かイマイチ」という経験をされた方は少なくありません。実は、花と花瓶のバランスを決める「比率」というシンプルなルールを知るだけで、仕上がりが見違えるほど変わります。
基本の比率は「花瓶の高さ:花の見えている高さ=1:1」です。花の種類に関係なく、このバランスで生けるとまとまりが生まれます。これが基本です。慣れてきたら、スリムな花瓶には「花瓶5:花3」、ぽってりとした花瓶には「花瓶3:花5」の黄金比にチャレンジすることで、より洗練された印象になります。
口が広い花瓶を使う場合は、プロも使う小ワザがあります。セロテープを花瓶の口にグリッド状に貼り付けて、隙間ごとに花を入れていくと、花がバラつかずまとまりやすくなります。また、大きな花瓶に少量の花しかない場合は、中に小さなコップを入れて自立させると美しくいけられます。
北欧テイストのインテリアには、ドライフラワーとの組み合わせも非常に相性が良い方法です。特に、陶器のフラワーベースにドライフラワーを挿すスタイルは、水が不要なため管理が簡単で、インテリアとして長期間楽しめます。パンパスグラス、ユーカリ、ラベンダーなどをKAHLERのオマジオベースやCooee DesignのBall Vaseに挿すだけで、北欧インテリアらしい自然な佇まいが出来上がります。これは使えそうです。
また、花瓶を置く場所の選び方も重要です。直射日光の当たる場所はNG、エアコンの直風も避けるのが基本です。玄関や窓辺の明るいけれど直射日光の当たらない場所が最も理想的な配置です。
※プロのフローリストが解説する、失敗しない花の生け方と比率の考え方が詳しく掲載されています。
「陶器の花瓶は内部が見えないから清潔を保てる」と考えている方が多いですが、実はこれが落とし穴のひとつです。内部が見えないぶん汚れや雑菌の繁殖に気づきにくく、水換えを怠ると切り花が通常より3日ほど早く傷む可能性があります。陶器花瓶こそ、こまめなメンテナンスが重要です。
切り花の水換え頻度は「夏は毎日、冬は1〜2日に1回」が基本です。花瓶を洗う際は、陶器表面の細かい凹凸に雑菌が入り込みやすいため、ぬめりを感じたら必ず洗剤でしっかり洗い流してください。水換えの都度、延命剤を入れ替えることも大切です。これが原則です。
では、陶器の花瓶を選ぶメリットは何でしょうか?最大のポイントは、花を生ける技術がなくても「それっぽく見える」ことです。内部が見えないため茎の乱れが気にならず、結果として初心者でも美しく飾れます。特に北欧ブランドの陶器花瓶は、花がなくてもオブジェとして成立するデザイン性を持っています。花がなくても様になります。
もうひとつ意外な事実があります。量販店で2,000〜3,000円で買える国産の陶器花瓶と、8,000〜10,000円の北欧ブランドの陶器花瓶では、花の映え方にどのくらい違いが出るかというと、実はその差は「形状」より「口径の設計精度」にあります。口の絞り具合と内径の角度が花茎をどう支えるか、が生けやすさを決定します。KAHLER(ケーラー)のハンマースホイは口部分を適切に絞ることで、一輪だけ挿しても倒れない設計になっています。
切り花を長持ちさせる方法(青山花茂 老舗生花店)
※老舗生花店が解説する、花を長持ちさせるための水換えや管理方法が詳しく掲載されています。
北欧インテリアの雑誌やSNSを見ると、多くの場合、花瓶は1つではなく複数が組み合わされて飾られています。実はこの「複数使い」には、おしゃれに見える明確な法則が存在します。知っているだけで、インテリアの完成度が一段上がります。
まず「奇数の法則」です。花瓶を並べる場合は2個より3個、4個より5個と、奇数個で配置することで自然なリズムと抜け感が生まれます。2個を対称に置くと見た目が「整いすぎ」になり、北欧らしい余白感が失われます。3個が最もバランス良くまとまる黄金数です。
次に「高さのグラデーション」です。同じブランドのシリーズで高さ違いを揃えるのが最もまとまりやすい方法です。例えばKAHLERのオマジオシリーズであれば高さ8.5cm・20cm・31cmを並べると、視線が自然に流れてダイナミックな飾り方になります。素材は統一するのが原則です。
また、あまり語られない視点として「花瓶台(花台)」の活用があります。シンプルな陶器の花瓶でも、木製やコンクリート製の台に乗せるだけで高級感が出て、北欧インテリアらしい「意図された配置」に見えます。台の素材を変えることで、同じ花瓶でも季節感や雰囲気を変えられる点が大きなメリットです。
インテリアコーディネーターが特に強調する点は、「花を飾っていない花瓶も常に出しておくこと」です。しまい込むと取り出すのが面倒になり、結果として使わなくなります。花がない状態でもおしゃれに見えるデザインの花瓶を選ぶことが、長く活用し続けるための最重要条件です。いいことですね。
北欧の花瓶でよく実践されているスタイルとして、Ferm LIVINGのPaste Vaseのような「2Dアート風」フラワーベースを壁際に置き、隣にKINTOのSACCO(グラデーションガラス・税込1,980円)を並べるというコーディネートがあります。価格帯も素材感も異なる2点を組み合わせることで、却って個性的な空間が生まれます。Cooee DesignのBall Vase(スウェーデン)はマットな球体形状でハンドメイドのため一点一点が異なり、3個並べると「意図的な雑然感」が北欧スタイルらしさを演出します。
使いやすいフラワーベースの選び方(穴吹スタイル住宅)
※サイズ・素材・形の3つのポイントから解説する、実践的な選び方ガイドです。

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