ビード 溶接 記号で図面の読み方種類一覧解説

ビード溶接とは、主に金属などの部材同士を接合する際、溶加材や加熱によって一つの部材として融合する方法のひとつです。ビードというのは、溶接時に発生する帯状の盛り上がり部分を指します。一般的なビード溶接は一回のパス（一度の溶接操作）で形成され、隙間のない仕上がりが求められます。
主な特徴:

• エネルギー効率が高い
• 溶接線が連続的かつ均一
• 強度や耐久性が安定

このビードの出来栄えが溶接の品質や耐久性に直結するため、正しい知識が重要です。

図面上で使われる溶接記号は、基本記号・組合せ記号・補助記号の3つに大別されます。

記号	溶接方法
△	すみ肉溶接
V, X, K, U	開先溶接
○	プラグ・スポット溶接
帯状や山形	ビード溶接・肉盛溶接

• 補助記号で仕上げの形状や方法も細かく指定可能
• 記号の配置や数字の意味を正確に読み取ることで図面全体の完成状態を想像しやすくなる

参考：全記号と表記例

ビード溶接を示す記号は種類によって意味合いが変わります。

• 脚長（きゃくちょう）はビードの幅を数値で示し、溶接部の強度算出にも直接関わる
• べた書きと数字の関係性を理解すると設計意図を素早く読み取れる
• 断続溶接や千鳥配列も記号と並行して数字情報で表記

参考：数字情報の正しい読み方

溶接記号には、ビード表面の形状や仕上げ方法も示す補助記号が存在します。

• たいら、凸、凹など見た目の表面形状を明示
• グラインダー仕上げ・機械仕上げなど加工方法も補助記号で指定可能
• 記号の読み解きで品質管理・現場作業効率が大きく向上

参考：補助記号の実例

図面通りに記号を読み取っても、現場では材料の歪みや熱変形によって意図した通りのビード幅や形状にならないことも多いです。

• 材料の厚みや組み合わせによって記号通りの溶接が難しい場合も
• 現場担当者との意思疎通や追加指示が記号だけではカバーできない場合がある

他の設計者やオペレーターとの連携、現場でのノウハウ共有が品質トラブル防止のカギとなります。