粉砕しないと栄養が吸収されません
胡麻に含まれるゴマリグナンは、セサミン、セサモリン、セサミノールなどの成分の総称で、強力な抗酸化作用を持っています。この成分は胡麻にしか含まれない特別な栄養素です。
ゴマリグナンは体内で活性酸素を除去することで、細胞の老化を防ぎ、がん予防や生活習慣病の予防に貢献します。抗酸化酵素や解毒酵素の効果は、摂取後72時間ほど持続するとされています。
つまり週2回は食べると効果的です。
また、ゴマリグナンは糖化を抑制する効果もあり、血糖値の上昇を抑えることで糖尿病予防にもつながります。動脈硬化予防、心筋梗塞予防、脳卒中予防といった循環器系の健康維持にも役立つ成分です。
このような多彩な効果を得るには、日常的に胡麻を摂取する習慣が大切になります。
胡麻に含まれるオレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸は、心血管疾患の予防に大きく貢献します。これらの脂肪酸は悪玉コレステロール(LDL)を減少させ、善玉コレステロール(HDL)を増やす働きがあります。
適量の胡麻を摂取することで、動脈硬化や高血圧などのリスクを低減できることが期待されています。胡麻の脂質にはオレイン酸が多く含まれているため、脂質が多いといってもコレステロール対策には効果的です。
血圧低下作用もあります。
参考)モリシゲ物産
ただし、胡麻の脂質は50~55%と高く、100gあたり600kcal前後とカロリーも高めです。過剰摂取すると肥満や高血圧のリスクが高まるため注意が必要です。健康効果を得るには適量を守ることが原則です。
参考)ごまの栄養成分と健康効果|栄養を効率的に摂取できるレシピもご…
心血管の健康を維持したい場合は、1日大さじ1~2杯程度の胡麻を継続的に摂取するのがおすすめです。
胡麻は優れたミネラル食品で、特にカルシウムと鉄分が豊富に含まれています。カルシウムは100g中に1,200mgも含まれており、これは牛乳の約12倍にあたります。大さじ1杯(約10g)の黒胡麻で牛乳200mlとほぼ同じ量のカルシウムを摂取できるのです。
参考)Okuruya(オクルヤ)|胡麻の栄養成分・豆知識|胡麻の雑…
カルシウムは骨や歯の成長に欠かせない栄養素で、不足すると骨粗しょう症のリスクが高まります。神経や筋肉を正常に保つためにも、血液中に一定のカルシウム量が必要です。
これは健康維持の基本です。
参考)鉄分・カルシウムたっぷりのごま 【黒ごま本舗公式】セサミン配…
鉄分については100g中に9.9mg含まれており、貧血予防に効果的です。鉄分は赤血球のヘモグロビンを作るために不可欠な栄養素で、不足すると立ちくらみや疲労感が現れます。1日の鉄分所要量は10mgですから、大さじ3杯分の胡麻でその1/4を確保できます。
参考)胡麻の栄養。白胡麻・黒胡麻・金胡麻は、何が違うのでしょう?
胡麻にはカルシウムの吸収を助けるマグネシウムもバランスよく含まれているため、効率的に骨の健康をサポートします。
胡麻に含まれる食物繊維やタンパク質は、血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。これにより血糖値の急激な変動を抑制し、インスリンの過剰な分泌を防ぐことができます。
血糖値が安定することで空腹感を抑える効果も期待できるため、ダイエットにも役立ちます。ゴマリグナンの抗糖化作用と合わせて、糖尿病予防につながる点が注目されています。
つまり二重の効果です。
ただし、食物繊維は胡麻の場合不溶性が多いという特徴があります。適量であれば便のかさを増やして大腸のぜん動運動を促進し、便秘解消に役立ちます。
しかし慢性的な便秘の人は注意が必要です。
ぜん動運動の機能が低下している状態で不溶性食物繊維を摂りすぎると、便のかさが増えすぎてスムーズに運ばれなくなり、逆に便秘が悪化する可能性があります。お腹が張ったりガスがたまる頑固な便秘のときは、胡麻の摂取量を控えめにしましょう。
白胡麻と黒胡麻は、色の違いだけでなく栄養成分にも若干の違いがあります。主な栄養成分は脂質・タンパク質・炭水化物で、ビタミンやミネラル類も含まれており、大きな差はありません。
黒胡麻には白胡麻には含まれないセレンやマグネシウムが豊富で、免疫力の向上やストレス緩和に役立ちます。また、黒胡麻は鉄分やカルシウムの含有量が多いため、貧血予防や骨の健康維持により効果的とされています。
美肌効果や老化予防も期待できます。
一方、白胡麻は消化器官への負担が少なく、消化吸収がしやすいという特徴があります。
胃腸の健康維持に適しているのです。
白胡麻に含まれるリグナンという成分は女性ホルモンに似た働きを持ち、更年期障害の症状緩和にも効果的です。
黒胡麻は特に食物繊維が多いとされているため、お腹が弱い人は白胡麻を選ぶのも一つの方法です。
参考)胡麻で下痢になる!?栄養たっぷりの胡麻に潜む落とし穴とは??…
陶芸に興味がある方なら、備前焼の「胡麻」という模様をご存知かもしれません。焼成時に灰が溶けて胡麻のような粒模様になる現象で、白胡麻や黄色い胡麻など様々な色があります。
自然の力が生み出す景色です。
参考)備前焼の焼き色・柄について - 備前焼通販ギャラリーしょうざ…
胡麻の適正量の目安は1日大さじ1~2杯(約10~20g)です。健康維持が目的であれば、1日1回5~10gほどを毎日摂るのが良いという説があります。
この量が条件です。
参考)ごまの栄養成分はコレ!一日に取りたいゴマは大さじ2杯!
食べすぎると肥満や高血圧などのリスクが高まります。胡麻の脂質は50%以上なので、過剰に摂取すると太りやすくなってしまいます。また、一緒に水分もしっかり摂るようにしないと、逆に便秘になる危険性があります。
マグネシウムは腸内へ水分を送る作用があり、摂りすぎると水分が胃や腸に集中するため下痢の原因になります。44歳女性がゴマ入り調味料を5日程度多量に摂取したところ、水様性下痢、心窩部痛、腹部膨満感を訴え、好酸球性胃腸炎と診断された事例も報告されています。
痛いですね。
参考)http://www.wadaman-s.com/products/goma/doc/gomanokigai20211217.pdf
胡麻だけで摂っている分には一日の摂取量を守れば問題ありませんが、料理と一緒に摂ると知らず知らずのうちに摂取量をオーバーしてしまうので注意が必要です。「薬も摂りすぎれば毒になる」という言葉の通り、良いものもほどほどが一番です。
胡麻の皮は消化されにくく、皮つきの粒丸ごとを食べるとそのまま排出されてしまう可能性が高いです。栄養を効率よく吸収するためには外皮を細かく砕くのがポイントです。
参考)ごまは消化に悪い?
いり胡麻は胡麻を焙煎したもので、そのままでは消化吸収が良くありません。いり胡麻をすり鉢などで粒が砕けるまですった「すり胡麻」は、かたい皮がすりつぶされることで消化液と接触する表面積が増え、栄養が消化・吸収されやすくなります。
これが基本です。
参考)http://www.wadaman-s.com/products/wakaba/doc/goma_qanda_zatugaku190801.pdf
さらに、焙煎した胡麻をすりつぶした後、ペーストになるまで練りあげた「ねり胡麻」は、粒がなくなっている状態なので、すり胡麻よりもさらに消化吸収に優れています。つまり栄養成分やセサミンなどの吸収率を高めたいなら、いり胡麻よりはすり胡麻・ねり胡麻の状態で食べるのがおすすめです。
胡麻の種皮の破砕のされ方が、すり・いり・ねり胡麻で異なり、これが消化のされやすさに影響します。胡麻の表面は硬い皮で包まれているため、そのまま大量摂取すると消化不良を起こし、下痢や腹痛などの症状が見られるかもしれません。
参考)ゴマを食べ過ぎることで起こる身体の異変は?リスクや注意点を解…
調理の際は、すり鉢でする、フードプロセッサーを使う、市販のすり胡麻やねり胡麻を選ぶなどの工夫をすると効果的です。
胡麻は健康に良いとされていますが、子供を中心に「胡麻アレルギー」も報告されています。小さなお子さんが胡麻食品を食べた後に、蕁麻疹、浮腫、喘鳴、呼吸困難やアナフィラキシーショックなどの症状が起こったら注意が必要です。
胡麻はアレルギー物質として知られており、発疹やかゆみ、呼吸困難などの症状を引き起こすことがあります。胡麻の摂取に伴う過敏症が報告されており、特に喘息の既往歴がある場合やアナフィラキシーの場合は注意が必要です。
意外ですね。
また、良性消化管狭窄がある患者の摂取は、腸閉塞のリスクを高める可能性があります。血糖値に影響をおよぼす可能性があるため、外科的手術の2週間前までに摂取を中止した方がよいとされています。
これは必須です。
もともと腸の動きが活発なタイプの方は、胡麻の食物繊維が刺激となって下痢になってしまうことがあります。黒胡麻は食物繊維が特に多いため、お腹が弱い人は特に注意しましょう。
胡麻を初めて食べるお子さんには少量から始め、アレルギー症状が出ないか確認することが大切です。
<参考リンク>
胡麻の栄養価と適正摂取量に関する詳しい情報
ごまの食べすぎは体に悪い?
胡麻の消化吸収率を高める方法について
ごまは消化に悪い?
胡麻の健康効果と栄養成分の解説
健康と美容に効果的!胡麻の栄養素と摂取方法を徹底解説