LEDの極性判定には複数の方法があります。最も一般的な足の長さによる判定に加えて、内部構造の観察やその他の特徴を活用できます。
■ 足の長さ:長い方がアノード、短い方がカソード
■ 内部電極の大きさ:電極の大きい方がカソード(ただし製品によって逆もある)
■ LED本体の平坦面:フラットな側がカソード側(フラットは負極側に置かれることが多い)
■ 透光性樹脂の透明度:カソード側がやや暗いことがある
実装の際は足の長さと本体形状の両方で確認することが、最も確実です。たまに逆に設計された製品も存在するため、複数の判定方法を組み合わせることをお勧めします。
LEDにおいて、電流はアノードからカソードの方向へと流れます。この方向は電圧の高低ではなく、電流が流れる向きだけによって決まるという重要な特性があります。LEDに流す定格電流の値には制限があり、一般的な赤色LEDで15~20mA程度、青色や緑色LEDで15~30mA程度が標準です。
LEDが発光するために必要な順電圧は、発光色によって異なります。赤色LEDでは約1.8~2.2V、黄色では約2.0~2.2V、緑色では約2.0~2.4V、青色では約3.0~3.4Vが必要です。この順電圧未満の電圧では発光せず、逆方向に電圧をかけると発光しないばかりか素子が破損する可能性があります。
複数の発光素子を1チップに組み込んだLEDの場合、配線構造が異なります。単色LEDチップの場合、アノードとカソードの端子が1本ずつ、合計2本の端子が付いています。しかし、2色の発光素子が1チップに組み込まれたLEDには3本の端子が付いています。
このLEDチップの場合、アノードかカソードのどちらかが共通端子になっており、アノードが共通の場合は「アノードコモン」、カソードが共通の場合は「カソードコモン」と呼びます。アノードコモン型はプルダウン制御がしやすく、カソードコモン型はプルアップ制御が効果的です。7セグメントディスプレイなどの複雑な表示装置では、この共通端子タイプの選択が駆動回路の設計難度を大きく左右します。
LEDの内部構造は、基本的に「縦型」と「横型」の2種類があります。縦型構造は基板の上に半導体層を形成し、基板の裏面と半導体層の表面に電極を着けたタイプです。この構造では、p型半導体層側に設けられた電極が正電極(アノード)となり、n型半導体層側に設けられた電極が負電極(カソード)になります。
LEDの基本的な半導体構造は「pn接合」と呼ばれるものです。p型半導体には「正孔(ホール)」という電子の欠落が多く存在し、n型半導体には余分な「電子」がたくさん含まれています。LEDに順方向の電圧を加えると、p型半導体の正孔がn型半導体の方向へ、n型半導体の電子がp型半導体の方向へ向かって流れます。
pn接合面付近では、正孔と電子が再結合を起こし、この過程で電磁波(光子)が放出されます。これがLEDの発光メカニズムです。発光色は半導体材料の種類に依存し、赤色用にはアルミニウム、黄色用にはリン、緑色や青色用にはガリウムなどの元素が使用されます。特に青色LED開発で用いられたGaN(窒化ガリウム)とInGaN(インジウム窒化ガリウム)の材料選択は、2014年ノーベル物理学賞の対象となった革新的な成果です。
横型LED構造では、半導体層側に正負の電極が並行して設けられています。この方式では基板に電流を流す必要がないため、基板が絶縁体である場合に有効です。ただし片側に電極を着けるため、下側の半導体層と電極の接触には工夫が必要になります。
一つの方法として、半導体層を上層から発光層まで一部除去し、下側の半導体層を露出させて電極を着ける方式があります。別の方法では、上層を除去せずに穴をあけ、その中に金属などを入れて貫通電極を形成し、下層の半導体側の電極を作成します。貫通電極方式では半導体層表面に段差ができないという利点がありますが、工程が複雑になるという課題があります。
光の取り出し方も工夫されており、基板に透明な材料を用いて基板側から光を取り出すことも可能です。このような場合、チップをひっくり返して電極を下側にする「フリップチップ実装」と呼ばれる実装方法が用いられます。フリップチップ実装は、より効率的な光の利用と熱管理を実現し、小型高効率LEDの実現を可能にしました。
次に、検索上位の記事から頻出単語を抽出し、H3タグの構成を検討するための追加リサーチを行います。