割付を「なんとなく」で決めると、貼り直しで2万円以上の追加費用が発生します。
「割付(わりつけ)」とは、タイルや床材・壁材などの仕上げ材を施工する前に、どこからどのように配置するかを計画し、図面に落とし込む作業のことです。建築の現場では「割付図(わりつけず)」という形で具体的な寸法や貼り出し位置を明記し、施工者全員が共通のゴールイメージを持てる状態にします。
陶器を扱う方にとってとくに身近なのが、陶器質タイルを用いたキッチンバックスプラッシュや洗面台まわりの施工です。陶器質タイルは高温焼成された「やきもの」であるため、1枚1枚に最大±2.0mmの寸法誤差が生じます。この誤差は1枚では気にならなくても、10枚・20枚と並んだ際に目地のずれや不揃いとして現れてきます。割付の段階でこの誤差を吸収するための目地幅の設定を行うことが、美しい仕上がりへの第一歩です。
割付の目的は大きく分けて2つあります。「意匠的に美しく見せること」と「施工効率を高めること」です。この2つは一見別々に聞こえますが、実は直結しています。仕上がりイメージが先に固まっていれば、無駄なカットを減らせ、発注するタイルの枚数も精度高く計算できます。事前の割付なしに施工を始めると、端部に中途半端な寸法の切り物(カットしたタイル)が目立つ位置に入ってしまい、やり直しが発生するケースがあります。
つまり割付とは、施工前の「設計図」です。
| 割付あり | 割付なし |
|---|---|
| 左右対称で整った仕上がり | 端部に不規則な切り物が出る |
| 発注枚数のムダが少ない | 追加発注が必要になりやすい |
| 施工者間の認識が一致する | 担当者ごとに仕上がりがバラつく |
| クレームリスクが低い | やり直しコストが発生しやすい |
陶器タイルのDIYやリフォームを検討している場合、まず「割付=完成予想図を先に作ること」という認識を持っておきましょう。施工後に「イメージと違った」となっても、陶器タイルは原則として貼り直しが前提のやりとりになるため、事前確認が非常に重要です。
参考:タイルの割付けとは何か・その目的をLIXILが解説しているページです。外装壁・内装壁それぞれの割付け方法も確認できます。
割付を計画する上で欠かせないのが「目地割り(めじわり)」の選択です。目地割りとは、タイルをどのような配列パターンで並べるかというデザイン上の決定のことで、同じタイルを使っても目地割りが異なるだけで空間の印象はまったく変わります。代表的な種類を整理しておきましょう。
これが目地割りの基本です。
目地割りを選ぶ際に見落とされがちなのが「材料のロス率」です。通し目地や馬踏み目地であれば通常5〜10%程度のロスを見越した発注で収まりますが、四半目地やヘリンボーンは10〜20%のロスが出ることもあります。陶器タイルは同じ製品でも生産ロットが異なると色合いが変わることがあるため、不足して後から追加発注した場合に色が合わないリスクがあります。これは痛いですね。
施工面積を計算したうえで、目地割りのパターンに合わせたロス率を加味して発注枚数を決めることが大切です。発

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