ヴェネチア カーニバル仮面の魅力と陶器食器で愉しむ貴族のテーブル

ヴェネチア カーニバルは仮面と貴族の衣装で彩られる華麗な祭典です。カーニバルの歴史や仮面の種類、そしてイタリア陶器で演出する豪華なテーブルコーディネートの魅力をご存知ですか?

ヴェネチア カーニバルと陶器食器

ヴェネチア カーニバルの魅力
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豪華絢爛な仮面の祭典

世界三大カーニバルの一つとして知られ、18世紀貴族の華やかな衣装と仮面が街を彩ります

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貴族文化を体験する特別な時間

バウタやコロンビーナなど伝統的な仮面を身につけ、身分を超えた自由を楽しむ歴史ある祭典です

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イタリア陶器で演出する優雅な食卓

ヴェネチアングラスやイタリア陶磁器を使ったテーブルコーディネートで、カーニバルの雰囲気を自宅でも再現できます

ヴェネチア カーニバルの歴史と仮面文化

 

ヴェネチア カーニバルは1162年にアクイレイアの総大司教との抗争に勝利したことを記念して誕生しました。人々はサン・マルコ広場に集って踊り、この勝利を祝ったのが始まりです。当時は階級制度が厳しく、着る服や振る舞い方、話しかけられる相手までが制限されていましたが、カーニバル期間中は仮面をかぶることで匿名の市民となり、自由な行動を満喫できたのです。
参考)ヴェネツィア・カーニバル - Wikipedia

仮面製作の記録は1200年代後半から残されており、粘土、貼り絵、石膏、紗などの素材を特殊加工する技術が発展しました。1436年の法令によって「マスケレリ」と呼ばれる仮面職人が正式な職業として認められ、より豊かで洗練されたスタイルとデザインの仮面が作られるようになったのです。
参考)Eli's note from MILANO #7 『時代背…

1797年にナポレオンがヴェネツィアを占領すると、カーニバルは禁止されましたが、1979年にイタリア政府がヴェネツィアの歴史と文化を復活させる目的で再開されました。現在では約300万人が訪れる世界的な祭典となっています。​

ヴェネチア カーニバルで使われる代表的な仮面の種類

バウタは顔の上半分を覆う白い仮面で、特徴的な突き出た鼻と顎のないデザインが特徴です。唇の部分が突出しているため、仮面を着けたまま食事や飲み物を楽しむことができます。この仮面は貴族から庶民まで幅広く使用され、自由と匿名性の象徴とされています。
参考)【必見】ヴェネツィアカーニバル仮面の種類と選び方のコツ - …

コロンビーナはハーフマスクと呼ばれ、目と鼻だけを覆うデザインです。顔の上半分のみを覆うため、顔を隠すのがもったいないほど魅力的な人に好まれたといわれています。羽や宝石で飾られた優雅なデザインが特徴で、女性に人気があります。
参考)ヴェネツィア・カーニバル|Il Viaggio del Fe…

ボルトはヴェネツィアを代表するマスクで、他の仮面が紙で作られているのに対し、磁器や厚手のプラスチックで作られています。顔全体を覆うデザインで、シンプルながら神秘的な印象を与えます。​
その他にも、ペスト医師の仮面「メディコ・デッラ・ペステ」は17世紀のペスト流行時に使われたもので、くちばし部分には薬草が入れられていました。現在では悪病から身を守るシンボルとして人気があります。
参考)https://www.agoda.com/ja-jp/travel-guides/italy/venice/experience-the-magic-of-venice-carnival-2024-masks-more/

ヴェネチア カーニバルの貴族衣装とテーブルウェアの関係

カーニバルで着用される衣装は、18世紀のヴェネツィア貴族のファッションを反映しています。バロック様式やロココ様式を基にしたデザインが多く、女性のドレスは広がったスカートと細身のウエストラインを強調するコルセットが特徴です。絹やベルベットなどの高級な生地には豪華な刺繍やレースが施され、深みのある赤や金、青、緑といった華やかな色が人気です。
参考)ヴェネチア仮面舞踏会

この貴族文化は食卓にも表れています。ヴェネツィア貴族の優雅な暮らしを体験できる季節のテーブルコーディネートでは、ヴェネチアングラスやイタリア陶磁器が使用されます。特にバラの花を表現したピンク色のガラスは、純金を溶かして原料に加えることによって作られる「RUBINO(ルビーノ)」と呼ばれる最も高価で美しい色です。
参考)季節のテーブルコーディネート

テーブルコーディネートの基本は、テーマを決めることから始まります。カーニバルの華やかさを表現するなら、ベースカラーを落ち着いた色でまとめ、白い食器で上品にコーディネートし、赤や金などの差し色でアクセントをつけると効果的です。
参考)人気スタイリストに聞くテーブルコーディネート! セッティング…

イタリア陶器ブランドで演出するカーニバル風テーブルコーディネート

リチャードジノリはイタリアを代表する陶磁器ブランドで、1735年カルロ・ジノリ侯爵が自領に開窯しました。軽やかで独特な白い陶磁器「ベッキオホワイト」は、ナポレオンの妻マリー・ルイーズや神聖ローマ皇帝フランツ2世など、皇族や貴族にも愛用されていました。
参考)世界の高級食器ブランド一覧|ヨーロッパの名窯とその魅力

トニャーナは1946年に正式設立されましたが、そのルーツは1775年にまで遡ります。トレヴィーゾに拠点を置き、クラシックなデザインの磁器製品で知られています。その品質と文化的な豊かさが融合した製品は、イタリアではよく知られたブランドとなっています。
参考)イタリアのトップ10食器メーカー

ヴェネチアングラスは、イタリア語でvetro di Muranoと表記され、ムラーノ島で作られた本物のヴェネチアングラスにはVRマークが付いています。1291年、国をあげてすべての職人の工房がムラーノ島に集結し、鉛を含まないソーダ石灰を使用することが特徴です。コバルトやマンガンなどの鉱物を混ぜることで様々な色合いを表現でき、赤色のものが最も硬度が高いといわれています。
参考)【元CA本気厳選】イタリア本店まで行ってリアルに買いたいもの…

カーニバルの華やかさを食卓で再現するには、これらのイタリア陶器とヴェネチアングラスを組み合わせ、金や赤を基調としたテーブルクロスを使用すると効果的です。グラスやセンターピースで高さをプラスし、異素材のアイテムを入れることでコーディネートに変化が生まれます。​

ヴェネチア カーニバルを楽しむ現代の方法と陶器コレクション

現代のヴェネチア カーニバルは2月末から3月初めまでの約2週間開催され、水上パレードや「天使の飛翔(Il Volo dell'Angelo)」などの象徴的なイベントが人気です。サンマルコ広場で開催される天使の飛翔では、選ばれた若い女性が鐘楼から広場へと滑空する姿が観客を魅了します。
参考)【2025年】ベネチアカーニバル完全ガイド!日程・見どころ・…

仮面や衣装は、ヴェネツィアの駅周辺や町中の露店で子ども用5ユーロから、大人用10ユーロほどで購入できます。こだわりの仮面をつけたい場合は、町中の仮面専門店で数千円から数万円のハンドメイド作品を探すことができます。
参考)【イタリア・ヴェネツィア】世界中が注目する豪華なカーニバル

自宅でカーニバルの雰囲気を楽しむなら、イタリア陶器のコレクションを始めるのがおすすめです。リチャードジノリの「イタリアンフルーツ」シリーズやヴェネチアングラスのワイングラスは、普段使いとしても特別な日のテーブルコーディネートとしても活躍します。テーブルクロスは清潔なものを用意し、花を飾ることで食卓が華やかに演出できます。
参考)クリスマス気分を盛り上げるテーブルコーディネートを料理家クラ…

ヴェネツィア・カーニバルの歴史と仮面文化の詳細について
世界の高級食器ブランドとその魅力について
ヴェネチアンガラスの特徴と製造技術について

ヴェネチア カーニバルとホリデーシーズンのテーブルウェア活用術

ヴェネチア カーニバルの華やかさは、ホリデーシーズンのテーブルコーディネートにも応用できます。季節の料理を引き立てるプレートやこだわりのカトラリーを使うことで、いつもの食卓が特別な空間に変わります。
参考)ホリデーシーズンを彩るテーブルウェア

イタリアでは四季折々のテーブルコーディネートが大切にされています。春には復活祭(パスクア)のテーブル、夏にはバラが彩る華やかなディナーシーン、秋には収穫を象徴するレモンのテーブル、冬にはチョコラータテーブルなど、季節に合わせた演出が楽しまれています。​
テーブルウェアの選び方として重要なのは、色を3色以内にまとめることです。ベースカラー(テーブルクロスの色)、テーマカラー(メイン食器の色)、差し色(アクセントとなる色)を意識することで、統一感のある美しいコーディネートが完成します。​
カーニバルをテーマにしたテーブルでは、以下のようなアイテムが効果的です。

  • 金彩や花紋が施されたヴェネチアングラスのワイングラス
  • 白を基調としたリチャードジノリのディナープレート
  • 赤やゴールドのテーブルクロスまたはランナー
  • 仮面をモチーフにした小物やセンターピース
  • バラやカーネーションなどの華やかな花

これらを組み合わせることで、ヴェネツィア貴族の優雅な世界観を自宅の食卓で再現できます。​
陶器や食器に興味がある方にとって、ヴェネチア カーニバルは単なる祭典ではなく、イタリアの美意識と職人技術が融合した文化遺産を体験する絶好の機会です。仮面の芸術性とテーブルウェアの美しさは、どちらもヴェネツィア貴族の洗練された美的感覚から生まれたものであり、現代においても多くの人々を魅了し続けています。​