亀甲貞宗は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて活躍した名工・貞宗によって作られた国宝の打刀です。茎(なかご)に亀甲菊花文の彫物があることからこの名が付けられました。貞宗は相州伝を代表する名工・正宗の子または弟子とされ、作風は正宗に似ていながらも、より整って穏やかな作風が特徴です。
参考)亀甲貞宗 - Wikipedia
この刀は明智光秀が所有していたとされ、その後、最上義光を経て徳川家へと伝わりました。元禄11年(1698年)には、尾張徳川家から将軍綱吉に献上され、現在は東京国立博物館に所蔵されています。刀剣学者の福永酔剣は、亀甲紋が出雲大社の神紋であることから、本作と出雲大社との間接的な関係を推論しています。
参考)https://emuseum.nich.go.jp/detail?langId=amp;content_base_id=100193amp;content_part_id=001amp;content_pict_id=002
亀甲貞宗の歴史と来歴について詳しく解説されています(Wikipedia)
ブラウザゲーム『刀剣乱舞』に登場する亀甲貞宗は、2016年8月に実装された刀剣男士です。相州貞宗の作で、茎に亀甲菊花文の彫物があることからこの名がついたという設定で、「気品薫る貞宗の風格」と「白菊のごとき美青年」として描かれています。
参考)亀甲貞宗
キャラクターの最大の特徴は「ご主人様至上主義」で、審神者(プレイヤー)に対して極めて従順な性格です。舞台作品では被虐属性は抑えられ、心理戦を得意とする策士としての側面が強調され、高く評価されました。極(きわめ)の状態では、審神者から与えられるコミュニケーションの多くをSM的に解釈して悦ぶという、より素直な性格に変化します。
参考)https://dic.pixiv.net/a/%E4%BA%80%E7%94%B2%E8%B2%9E%E5%AE%97(%E5%88%80%E5%89%A3%E4%B9%B1%E8%88%9E)
亀甲文様は、正六角形を連続させた幾何学的な文様で、亀の甲羅を模したデザインです。この文様の起源は中国にあり、日本には飛鳥時代から奈良時代にかけて伝わりました。「鶴は千年亀は万年」という諳句が示すように、亀は古来より長寿吉兆の象徴とされています。
参考)幸運を呼ぶ伝統的な紋様:亀甲文様の世界|よみもの|アンティー…
平安時代には貴族社会で有職文様として愛好され、当時は一般庶民が目にすることすらできない高貴な文様でした。鎌倉時代以降は武士や庶民にも広がり、現在では茶碗、皿、重箱など様々な陶器や食器に用いられています。正六角形は自然界で最も強固な構造を持つため、「丈夫で強い」という意味も込められており、金運向上の文様としても知られています。
参考)https://wargo.jp/blogs/hiyori-column/column_yukata_20170803_2
『刀剣乱舞』は、有田焼やノリタケといった高級陶磁器メーカーとのコラボレーションを展開しています。2017年には有田焼の老舗メーカー香蘭社とコラボし、加州清光、一期一振、平野藤四郎、へし切長谷部の湯呑が登場しました。外側には東洋画の伝統柄「四君子」を配し、内底には各刀剣男士の紋を金彩で表現しています。
参考)『刀剣乱舞』×「有田焼」コラボより、刀剣男子4振りの湯呑が登…
ノリタケとのコラボでは、ボーンチャイナの品のある白をベースに、各刀剣男士をイメージしたカラーとモチーフを配置した『ティーカップ&ソーサーセット』が人気です。太鼓鐘貞宗、大倶利伽羅、燭台切光忠、鶴丸国永など、シリーズ第5弾まで展開されており、ノリタケならではの美しい金加飾が施された重厚感ある仕上がりとなっています。
参考)「刀剣乱舞ONLINE」と高級陶磁器メーカー ノリタケコラ…
また、陶器製のクリップケースやコースターなども販売されており、高級感のあるボンボニエール風のデザインが特徴です。これらのコラボグッズは、刀剣乱舞ファンにとってコレクション性の高いアイテムとして支持されています。
参考)https://p-bandai.jp/item/item-1000151207/
刀剣乱舞とノリタケのコラボティーカップの詳細情報(ノリタケ公式)
亀甲文様の陶器や食器は、その縁起の良さから普段使いにもお祝いの席にも適しています。例えば、有田焼の「花亀甲」シリーズは、伝統の亀甲模様をモダンに進化させたデザインで、和にも洋にも使いやすいのが特徴です。織部焼の亀甲紋皿は、北大路魯山人好みの本格的な盛皿として、いつもの食卓を高級料亭のような雰囲気に変えてくれます。
参考)文様シリーズ 花亀甲 菊型75皿
薩摩焼の「亀甲皿」は、長寿を象徴する亀型の銘々皿で、内側に七宝文様、側面に唐草文様が描かれた美しいデザインです。また、亀甲二段重は、毘沙門亀甲の文様を用いることで仏様の功徳を得られるとされ、お祝いの席にも推奨されています。
参考)https://chin-jukan.shop-pro.jp/?pid=154566190
海外では同じ六角形の模様を「ハニカム(蜂の巣)」と呼ぶことが多く、国によってイメージが異なるのも興味深い点です。亀甲文様には、亀甲花菱や毘沙門亀甲など派生系も多く存在し、単純な模様ながら様々なアレンジが楽しめます。
参考)色絵毘沙門亀甲文皿 文化遺産オンライン
表:亀甲文様陶器の主な種類と特徴
| 種類 | 産地 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|---|
| 有田焼花亀甲 | 佐賀県 | モダンなデザイン、和洋兼用 | 日常使い・おもてなし |
| 織部亀甲紋皿 | 岐阜県 | 魯山人好みの本格派 |
盛皿・懐石料理 |
| 薩摩焼亀甲皿 | 鹿児島県 | 亀型、七宝文様入り | 銘々皿・祝い事 |
| みかわち焼 | 長崎県 | 細描きの高級食器 |
茶碗・蓋付き碗 |
このように、亀甲文様の陶器や食器を選ぶ際は、用途やデザインの好みに合わせて産地や種類を選ぶことで、より一層食卓が豊かになります。刀剣乱舞ファンなら、ゲームのキャラクターと伝統工芸の両方を楽しめるコラボグッズから始めるのもおすすめです。長寿と繁栄を象徴する亀甲文様の器で、日々の暮らしに縁起の良さと美しさを取り入れてみてはいかがでしょうか。