ボンボニエールは、もともとヨーロッパで砂糖菓子を入れる器として使われていた伝統的な工芸品です。明治時代に入り、西洋との交流が盛んになると、皇室では外国の賓客を招いた饗宴の際に引き出物として使用するようになりました。
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日本の皇室におけるボンボニエールの歴史は、明治22年(1889年)の憲法発布式後の晩餐会が最も古い記録とされています。その後、明治40年代までには皇室の慶事に欠かせない引き出物として定着し、日本独自の発展を遂げました。
参考)https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_001678.html
ノリタケは、1904年に前身である「日本陶器」が創業して以来、100年以上に渡る歴史の中で培った技術と伝統を継承しています。創業者の森村市左衛門は、明治9年(1876年)に貿易による国利民福を志し、東京銀座に森村組を設立したことがノリタケのはじまりでした。
参考)301 Moved Permanently
ノリタケの最大の特徴は、1932年に日本で初めて「ボーンチャイナ」の開発に成功したことです。ボーンチャイナとは、牛のボーンアッシュ(骨灰)が原料に加わった磁器の一種で、18世紀にイギリスで発明されました。
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ノリタケのボーンチャイナは、気品を感じさせる温かみのある肌合い、優れた透光性と艶やかな光沢が魅力です。やわらかく温もりを感じさせる乳白色が特徴で、特に黄色がかった照明のもとでは美しく映えます。
参考)ノリタケ白い食器全シリーズ
材料の開発から始まり、豪華絢爛な装飾や繊細な絵付けや成形など、熟練の職人による高い技術力でノリタケの食器は作られています。白磁器の美しい白へのこだわりを「永遠のテーマ」とするなど、高い技術力が施されるノリタケ食器は非常に人気があります。
ノリタケからは、複数のボンボニエールコレクションが展開されています。人気の高い「金の実」は、白い器に金色の柄を描いたラグジュアリー感あふれるデザインで、ボンボニエールランキングでも第3位にランクインしています。
参考)ボンボニエール コレクション
「銀の実」は、金の実と対をなすデザインで、長径約7.5cm、高さ約5.5cmの手のひらサイズです。どちらもボーンチャイナ製で日本製となっており、品質の高さが保証されています。
参考)金の実 ボンボニエール
ボンボニエールを選ぶ際のポイントは、まず大きさを確認することです。一般的に購入できるボンボニエールは手の平に収まる小さめサイズが多いですが、製品によって様々な容量や形状のものがあります。贈り物目的やちょっとした小物を入れるなら小さめサイズがかわいらしく、普段遣いする食べ物や雑貨を入れるなら容量が大きめのものを選ぶと使い勝手が良くなります。
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ボンボニエールに入れる菓子として最も定番なのが金平糖です。金平糖の語源は、ポルトガル語で「糖菓」を意味する「コンフェイトス(confeitos)」と言われています。
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金平糖が日本にやってきたのは1569年(永禄12年)のこと。キリスト教宣教師のルイス・フロイスが織田信長に献上した品の中に金平糖があったという説が有力です。江戸時代は貴重な砂糖が使われていたことから徳川幕府への献上菓子となり、明治期以降は「おめでたい高級お菓子」として慶事の引き出物として使われるようになりました。
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皇室では明治時代から、西洋の「ボンボニエール」という器に砂糖菓子を入れて贈る文化を取り入れ、金平糖を「ボンボニエール」に入れてお祝い菓子として使うようになりました。現在も金平糖を入れた「ボンボニエール」は、皇室のご成婚や即位式、園遊会で参加者に配られる引き出物や記念品として使われています。
金平糖は、傾斜がついた大きな鍋に核となるザラメを入れて、鍋を回転させながら熱を加え、少しずつ糖蜜を入れては混ぜるという作業の繰り返しで出来上がります。手作りをする職人さんは、その日の気温や湿度を見極めながら糖蜜の量や入れるタイミング、鍋の温度や回転速度などを調整することで、星のかたちの金平糖を作っており、その作業には14日以上かかるそうです。
ボンボニエールの使い方は、本来の用途である砂糖菓子入れにとどまりません。蓋付きなので小物を入れることもでき、デスク周りに置いて細々としたものを収納するのもおすすめです。
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購入者へのアンケート調査では、最も多かった使い方は「個包装の菓子を入れる」で20pt、2位は「小さい砂糖菓子をそのまま入れる」で13pt、3位は「アクセサリー入れ」で11ptという結果でした。「その他」には「鍵や印鑑」「化粧台の上に置いてコットンや綿棒などを入れている」「お香。蓋をすれば消火出来る」などさまざまな使い方の回答が寄せられました。
参考)【ボンボニエールとは?】ボンボニエールの使い方 金平糖入れ以…
お菓子に捉われず、キラキラした装飾のついたボンボニエールは、アクセサリー入れとしての使い方も最適です。鏡の近くにさりげなく置いておくだけでも、お部屋のアクセントになります。華やかな装飾が施された小さな工芸品・ボンボニエールは、小さいながら存在感抜群で、玄関やリビングなどのちょっとしたスペースに飾れば、インテリアとして楽しめます。
保管方法については、傷や変色を防ぐために購入時の箱に入れ、直射日光や湿気を避けて保管することが重要です。ボンボニエールを裸の状態で保管していると、他の食器と当たるなどして傷がついてしまう可能性があり、直射日光に長い時間あたっていると変色してしまう可能性があります。
参考)ボンボニエールを高く買取してもらうには?人気ブランドや買取の…
ノリタケのボンボニエールは、「幸せが宿る器」とも呼ばれており、縁起の良い贈り物として最適です。高貴な歴史をもつボンボニエールは、出産祝いや結婚式などのシーンに留まらず、誕生日祝いやちょっとしたギフトとして贈っても喜んでもらえます。
参考)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000144.000040747.html
ヴァンドームブティックは創業50周年を記念して、ノリタケとのコラボレーションアイテムを発売しており、華やかな胡蝶蘭ネックレスとノリタケの"ボンボニエール"がセットになったスペシャルなアイテムを展開しています。ボンボニエールはJAPANブランドらしい干支と胡蝶蘭のモチーフを描いたオリジナルデザインで、大切な方へのギフトに、とっておきの自分のご褒美に最適です。
参考)ノリタケ × VENDOME BOUTIQUE|ヴァンドーム…
日本の工芸意匠の巧みさを一目で伝えることができる一品であり、皇室の引き出物に選ばれるという付加価値もあるため、外国の方への手土産として、また贈り物として最適です。外国の方には、カフスやイヤリング・ピアスなどのアクセサリー入れにしたり、香台として使ったりすることを提案すると、日本らしい絵柄のボンボニエールは素敵な入れ物としてきっと喜ばれることでしょう。
📊 人気のノリタケ ボンボニエール比較表
商品名 | 特徴 | デザイン | 材質 |
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金の実 | 白い器に金色の装飾が華やか | 高級感のある金色の実のモチーフ | ボーンチャイナ |
銀の実 | 落ち着いた銀色の装飾 | エレガントな銀色の実のモチーフ | ボーンチャイナ |
ヨシノ | 桜をモチーフにした和テイスト | 日本の四季を感じるデザイン | ボーンチャイナ |
アルマンド | 洋風の華やかなデザイン | ヨーロッパ風の優雅な装飾 | ボーンチャイナ |
ノリタケのボンボニエールは、日本初のボーンチャイナ技術と100年以上の伝統が生み出す品質の高さが魅力です。皇室御用達の格式と実用性を兼ね備えた器は、慶事の贈り物から日常使いまで、幅広いシーンで活躍します。温かみのある乳白色と艶やかな光沢を持つボーンチャイナ製のボンボニエールは、金平糖などの砂糖菓子を入れる本来の用途はもちろん、アクセサリー入れやインテリアとしても美しく、「幸せが宿る器」として大切な方への贈り物に最適です。
ノリタケ食器公式オンラインショップ - ボンボニエール コレクション
ノリタケ公式サイトでは、ボンボニエールコレクションの詳細な商品情報と購入が可能です。
ノリタケの歴史 - ラフジュ工房
ノリタケの創業から世界的磁器メーカーとなるまでの詳細な歴史が記載されており、ボーンチャイナ製造への挑戦の経緯を知ることができます。
皇室の慶事に欠かせないボンボニエール - 五島畳店
ボンボニエールの歴史と皇室での使われ方について、ボンボンの発祥から現代までの流れを詳しく解説しています。