ワンダーラストは、オマーンラグジュアリーブランドから発売されているオードパルファムで、フローラル・オリエンタルの香調を基調としています。トップノートでは、ベルガモットやピンクペッパーといったスパイシーで爽やかな香りが立ち上がり、第一印象に華やかさをもたらします。
ミドルノートでは、ジャスミンサンバックとイチジクが主役となり、まったりとした甘めの香りが展開されます。ジャスミンの濃厚なフローラルノートとイチジクの柔らかな甘さが調和し、中東らしいエキゾチックな雰囲気を醸し出します。この段階では、ダイアンサスやヘリオトロープといった花々の香りも加わり、複層的な香りの表情を楽しめます。
ラストノートには、サンダルウッドを中心としたウッディ系の香りが長時間持続します。サンダルウッドは白檀とも呼ばれ、線香にも使われる高貴な香料として知られています。甘みがありながらも落ち着いた香りで、ベンゾインやカシミアウッドとともに、温かみのある余韻を残します。香水独特のエタノール臭を感じさせない、洗練された処方も特徴的です。
ワンダーラストのオードパルファムは、100mlボトルで販売されており、大阪・関西万博のオマーンパビリオンでの販売価格は35,000円となっています。この価格は高級フレグランスの中でもかなり高価な部類に入りますが、オマーン産の希少な香料を贅沢に使用していることを考えると納得できる価格設定です。
万博会場では、シャボン玉が弾けるとこの香水の香りがほのかに漂うという贅沢な演出が施されており、来場者から「35,000円もの香水をシャボン玉に使用するなんて」と驚きの声が上がっています。パビリオン内のカフェや売店でも購入可能で、一時期は売り切れになるほどの人気ぶりでした。
現在は万博公式オンラインでも販売されており、遠方からでも入手可能です。また、2mlのアトマイザー入りの小分けサイズも流通しており、まずは少量から試してみたい方にも対応しています。メルカリなどのフリマアプリでは45,000円程度で取引されるケースもあり、入手困難な状況が続いているようです。
オマーンは古くから「香りの国」として知られ、特にフランキンセンス（乳香）の産地として世界的に有名です。フランキンセンスは、オマーンの高地で採取される樹脂で、中東の宗教儀式や香水の原料として何千年も使用されてきました。
オマーンパビリオンでは、このフランキンセンスの香りを来場者に体験してもらうため、館内の空気にフランキンセンスの香りを漂わせています。ワンダーラストの香水も、この伝統的な香りの文化を背景に持ちながら、現代的なフレグランスとして再構築されています。
フランキンセンスには、乾燥や肌荒れの改善、アンチエイジング効果があるとされ、オマーンでは最高グレードのグリーンホジャリという種類が特に珍重されています。一粒を水に浸して一晩おくと乳香水ができ、内臓の強壮や美肌効果が期待できるとして、現地の人々は日常的に飲用しています。
ワンダーラストの香水は、こうしたオマーンの香り文化を象徴する存在として、万博パビリオンで重要な役割を果たしています。シャボン玉演出にこの高級香水を使用することで、オマーンが香りをいかに大切にしているかを体感できる仕掛けとなっています。
オマーンの香水文化とアムアージュブランドの歴史について詳しく解説
香水を効果的に楽しむには、正しい付け方を知ることが重要です。ワンダーラストのようなオードパルファムは濃度が高いため、1箇所につき1プッシュ、2～3箇所に付けるのが基本となります。
付けるタイミングと準備
香水は出かける30分前につけるのがベストです。トップノートが落ち着き、ミドルノートが香り始めるちょうど良いタイミングで外出できます。また、シャワーや入浴後の清潔な肌に付けることで、香りがより長持ちします。汗や皮脂と混ざると本来の香りが損なわれてしまうため、必ず清潔な状態で付けましょう。
おすすめの付け方
ウッディ系のサンダルウッドが主役となるワンダーラストは、秋から冬にかけての季節に特におすすめです。サンダルウッドの採取時期が6月から9月であることから、夏の終わりから秋にかけて付けると季節感とも調和します。
高級香水を長く楽しむためには、適切な保管方法が欠かせません。ワンダーラストのような35,000円の高価な香水は、特に丁寧に扱いたいものです。
最適な保管環境
香水の保管には、温度15～25℃の範囲が理想的です。高温多湿な場所はもちろん避けるべきですが、冷蔵庫での保管もNGです。冷蔵庫に入れると成分が結晶化してしまう可能性があるため、常温で温度変化の少ない場所を選びましょう。クローゼットの奥や引き出しの中など、暗所での保管が最適です。
光と空気から守る
直射日光は香水の色や香りを劣化させる最大の敵です。窓際や光の当たる場所は絶対に避け、購入時の箱に入れた状態で暗所に保管するのがベストです。また、使用後は必ずキャップをしっかり閉めることで、エタノールの揮発と酸化を防げます。
使用期限の目安
開封後の香水は、適切に保管すれば2～3年程度は品質を保てます。ただし、香りや色が明らかに変化した場合は、早めに使い切るか新しいものに買い替えることを検討しましょう。100mlボトルは量が多いため、小分けのアトマイザーに移して使うのも一つの方法です。元のボトルは密閉して保管し、日常使いは小さなアトマイザーで行うことで、酸化や劣化を最小限に抑えられます。
香水の劣化を防ぐ詳しい保管方法と使用期限の見極め方
香水は温度変化や湿度の変動が激しい洗面所や車の中での保管は避け、できるだけ安定した環境で保管することで、購入時の美しい香りを長く楽しむことができます。ワンダーラストのような高級フレグランスは、適切なケアをすることで何年も愛用できる、まさに一生ものの香りとなるでしょう。