ポーセラーツでファミリア風のデザインを施した食器は、関西エリアを中心に出産祝いの定番プレゼントとして人気を集めています。赤と青のチェック柄が特徴的で、転写紙を白磁に貼って焼成するだけで、初心者でも高品質な作品が完成します。
ファミリアブランドの愛らしいデザインを取り入れたポーセラーツは、神戸発祥の子供服ブランドへの愛着から、特に関西で根強い人気があります。チェック柄の転写紙には、ミニサイズ(縦約15mm×横約13mm)とラージサイズ(縦約29mm×横約26mm)があり、作品の大きさやデザインに応じて使い分けができます。
ファミリア風ポーセラーツに使う転写紙は、主に赤と青のチェック柄が基本となります。転写紙専門店では、ファミリア風チェック柄として、赤verと青verの両方が販売されており、セット購入すると単品購入よりもお得になります。
転写紙のサイズ選びでは、作品の用途を考慮することが重要です。小さなお皿やフォトフレームにはミニサイズが適しており、大きめのプレートやグラタン皿にはラージサイズが映えます。A3サイズ(260mm×400mm)の転写紙が一般的で、カバーコートがかかっていますが、焼成するとクリアになります。
初心者の方には、余白が多い転写紙がおすすめです。チェック柄は余白があるため、切り貼りが簡単で、途中で破れても部分的にやり直しができます。一方、単色転写紙や余白の少ない転写紙は、つなぎ目が目立ちやすく難易度が高いため、慣れてから挑戦するとよいでしょう。
出産祝いとして人気が高いのは、赤ちゃんの名前や誕生日、出生体重などを入れたメモリアルプレートです。スクエアプレートは平面に近く転写紙が貼りやすいため、初心者でも綺麗に仕上がります。名前を入れる際は、イニシャルやアルファベット表記にすることで、成長後も長く使える工夫ができます。
フォトフレームは赤ちゃんの写真を飾る用途として喜ばれる定番アイテムです。裏側に誕生日や出生体重を記入すると、世界で一つだけの特別なプレゼントになります。写真立ての大きさは高さ14cm×幅11cm程度が標準的で、転写紙を貼る面積も程よく制作しやすいサイズとなっています。
ベビー食器セットとして、プレートと小鉢を揃える方も多くいます。離乳食期から使えるプレートは実用性が高く、お食い初めの際にも活躍します。男の子にはブルー系、女の子にはピンク系の転写紙で色分けすると可愛らしい仕上がりになります。
作品タイプ | 制作時間目安 | 難易度 | おすすめポイント |
---|---|---|---|
スクエアプレート | 約1.5時間 | ★☆☆ | 平面で貼りやすく初心者向き |
フォトフレーム | 約2時間 | ★★☆ | 思い出を飾れる特別感 |
ベビー食器セット | 約2時間 | ★★☆ | 長期間使える実用性 |
グラタン皿 | 約1.5時間 | ★★☆ | カーブがあるが貼りやすい |
白磁選びで最も重要なのは、表面の質感です。なめらかでムラのない表面は転写紙が均一に貼り付くため、美しい仕上がりが得られます。一方、表面が粗い白磁では転写紙がはがれたり、絵付けが不均一になる可能性があります。
ポーセラーツ専用の白磁を選ぶことが失敗を防ぐコツです。100円均一ショップなどの安価な磁器は、焼成時にヒビが入ったり稀に燃えてしまうリスクがあるため、日本ヴォーグ社など信頼できるメーカーの製品をおすすめします。
白磁の形状とデザインの相性も考慮しましょう。平面に近い形状の白磁は初心者向きで、鍋敷きやスクエアプレートなどがこれにあたります。カーブが多い白磁や小さめの白磁は難易度が高く、リボンの箸置きやリボンボックスなどは慣れてから挑戦するのが良いでしょう。
白磁のように見えても実はガラス製の食器もあるため注意が必要です。見分け方として、底の部分(糸底)に釉薬がかかっていないザラッとした部分があれば磁器、全体的につるっとしていればガラス食器の可能性が高くなります。ガラス食器を800度で焼成すると溶けてしまい、電気窯の故障原因となります。
転写紙を貼る基本手順は、まずカットした転写紙を水に数秒つけ、台紙についたシールが手で剥がれるようになったら、台紙ごと白磁の上に置いてスライドさせながら貼ります。この「台紙のままスライドさせる」方法が重要で、転写紙の裏表が反対にならないようにするための工夫です。
位置を決めたらペーパーで軽く拭き取り、ワイプアウトツール(へら)を使ってしっかり水と空気を抜きます。貼った後は必ず光にかざして確認し、プクっと浮いている部分があれば、針でつついてから濡れたペーパーで吹き、へらで空気を出すと良いでしょう。
マグカップなどの円筒形の白磁では、つなぎ目の処理が重要です。チェック柄などの余白が多い転写紙の場合は、重なる部分のきれいな方を残して切り貼りします。単色転写紙や余白の少ない転写紙の場合は、1cm程度重ねて貼った後、重ねた部分の真ん中をアートナイフでまっすぐ切り、上下それぞれの片方を取り除くとつなぎ目がきれいになります。
小さめの白磁や箸置きに貼る際は、必ずピンセットを使用しましょう。指より小さい転写紙は裏と表がわからなくなりやすく、ワイプアウトツールでカーブや折り込み部分をしっかり貼り付けることで転写紙の浮きを防げます。
ファミリア風チェック柄に、さらに個性を加えるアレンジ方法があります。名前入りデザインでは、ファミちゃんやリアちゃんのキャラクター転写紙と組み合わせて、文字部分に色を入れることで、より可愛らしい仕上がりになります。
「ラブリーフレンズ」という転写紙は、子どもへのプレゼントに最適なロングセラー商品で、ファミリア風のチェック柄と組み合わせることでより華やかなデザインが完成します。このように複数の転写紙を組み合わせる技法は、ポーセラーツの醍醐味の一つです。
グラタン皿にファミリア風デザインを施す場合、実用性とデザイン性を両立できます。神戸や芦屋などの教室では、ファミリア好きの友人へのプレゼントとして、オリジナルアイデアでグラタン皿を作成する生徒さんが多くいます。
ミニ3段お重にファミリアチェックを貼ることで、運動会やピクニックでも使える特別な食器になります。ミニサイズのため1レッスンで完成し、初心者でも挑戦しやすい作品です。
シルエットカメオなどのカッティングマシンを使用すると、さらに精密なファミリアキャラクターのデザインも可能です。カッティング転写紙の技法を習得することで、市販の転写紙では表現できないオリジナリティあふれる作品が制作できます。
ポーセラーツで失敗しないためには、焼成前の確認作業が重要です。転写紙を貼った後、光にかざして空気や水が残っていないか必ずチェックしましょう。空気が残ったまま焼成すると、絵柄が弾けてとんでしまい、作品が台無しになります。
転写紙は水につけると柔らかくなり、無意識に引っ張ると伸びてしまう性質があります。特に細いラインを入れる際は、スライドさせながら白磁の上でまっすぐ整え、真上から見てラインが曲がっていないか確認することが大切です。
重ね貼りにも注意が必要です。転写紙を重ねて貼ると、黒以外はその部分の色が濃くなったり変色するため、重ねた部分は適切にカットする必要があります。ファミリア風のチェック柄は余白があるため比較的扱いやすいですが、つなぎ目の処理は丁寧に行いましょう。
白磁の耐熱性も確認ポイントです。ポーセラーツの焼成温度は800~850℃であり、この温度に耐えられる品質の白磁でなければ、ひび割れや変形が起きる可能性があります。信頼できるポーセラーツ専用白磁を使用することで、こうしたトラブルを未然に防げます。
注意項目 | 確認方法 | 対処法 |
---|---|---|
空気・水の残り | 光にかざして確認 | 針でつついて濡れたペーパーで拭く |
転写紙の伸び | 真上から直線を確認 | スライドさせながら慎重に配置 |
重ね貼りの変色 | デザイン配置を事前計画 | 重なり部分をカット処理 |
白磁の品質 | 専用品かどうか確認 | 信頼できるメーカー品を選択 |
さらに、焼成後の完成度を高めるためには、教室やサロンで専門家の指導を受けることも有効です。特に筆を使った上絵の具の技法や金彩仕上げなど、高度な技術は独学では難しい部分もあり、信頼できる教室に通うことで技術が確実に向上します。神戸や芦屋、西宮などの関西エリアには、ファミリア風ポーセラーツを得意とする教室が多数あり、県外から通う生徒も在籍しています。