金属アレルギー症状とは?陶器食器で安心生活

金属アレルギーによる症状は、かゆみや発疹だけでなく、手足の水ぶくれなど多岐にわたります。陶器や磁器の食器を選ぶことで金属イオンの溶出を防ぎ、安全な食生活を送ることができますが、どのような点に注意すべきでしょうか?

金属アレルギー症状

金属アレルギー症状の主な特徴
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接触部位の症状

アクセサリーや金属製品が触れた部位に、赤みやかゆみ、腫れが現れます

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全身性の症状

歯科金属や食品から体内に入った金属により、手足に水ぶくれや膿疱が発生します

遅延型反応

金属と接触してから24~48時間後に症状が現れることが多いです

金属アレルギー症状の主な種類と特徴

 

金属アレルギーは、接触皮膚炎と全身型金属皮膚炎の2つに分類されます。接触皮膚炎は、アクセサリーやベルトのバックルなど金属製品が直接肌に触れることで発症し、接触部位やその周辺にかゆみ、紅斑、腫れ、小さな丘疹などの症状が現れます。特に夏場は汗をかきやすいため、汗に含まれる塩分によって金属が溶けてイオン化しやすく、症状が出やすくなります。
参考)汗をかく季節、金属アレルギーに注意

全身型金属皮膚炎は、歯科治療の詰め物や被せ物、食品に含まれる微量の金属物質が口腔内から体内に入ることで発症します。通常は体外へ排出されますが、金属アレルギーを持つ方は体内に吸収されてしまい、手のひらや足の裏に水ぶくれができたり、掌蹠膿疱症と呼ばれる症状を引き起こすことがあります。金属との接触から症状が現れるまで24~48時間かかることが多く、遅延型アレルギー反応の典型例として知られています。
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金属アレルギー症状を引き起こす原因金属

金属アレルギーを引き起こす代表的な原因金属は、ニッケル、コバルト、クロムの3つです。アレルギーの原因となる金属の第一位はニッケルで、第二位がコバルト、第三位がクロムとされています。ニッケルはピアスやネックレスなどのアクセサリー、ステンレス製品に含まれており、最も身近な原因金属といえます。
参考)金属アレルギー

コバルトは貴金属やニッケルメッキに含まれ、クロムは革製品のなめし加工やメッキ、ステンレスにも使用されています。その他、水銀、パラジウム、スズ、白金、亜鉛、銅なども金属アレルギーを引き起こす可能性があります。歯科治療で使用される金銀パラジウム合金(銀歯)や矯正器具の金属ワイヤーも原因となることがあり、歯科金属によるアレルギーが全身の皮膚症状につながるケースも報告されています。
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意外なことに、チョコレートにはニッケル、クロム、コバルト、銅、亜鉛など代表的な金属物質がほとんど含まれており、ナッツ類、コーヒー、紅茶にも金属が多く含まれています。普段口にしている食品が金属アレルギーの原因となることもあるため、注意が必要です。​

金属アレルギー症状の診断方法パッチテスト

金属アレルギーの診断には、パッチテストが基本的な検査方法として用いられます。パッチテストは皮膚表面(主に背部や上腕)に金属を含んだ試薬を貼付し、アレルギー反応を起こすかどうかを調べる検査です。検査では16種類の金属(アルミニウム、コバルト、スズ、パラジウム、マンガン、インジウム、イリジウム、クロム、ニッケル、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、水銀)を調べることができます。
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検査の流れとしては、火曜日または水曜日にシールを背中に貼り、2日後に剥がして1回目の判定を行います。さらにその翌日に2回目の判定、シール貼付日から1週間後に最終判定を実施します。金属の場合はさらに遅れて反応が出ることもあるため注意が必要です。パッチテスト自体の感度・特異度(結果の信頼性)は60~70%とさほど高くありませんが、金属アレルギーを調べる基本的な検査として広く用いられています。​

金属アレルギー症状の治療と対策

金属アレルギーの治療で最も重要なのは、原因となる金属との接触を避けることです。すでに発症している皮膚炎に対しては、ステロイド外用剤(塗り薬)や抗ヒスタミン薬の内服で症状を抑えていきます。原因がはっきりしている金属アレルギーについては、市販されているステロイド外用剤が有効な場合もあります。
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パッチテストで金属アレルギーが判明した方は、アクセサリーや歯科治療に使われる金属に該当金属が含まれていないか確認する必要があります。歯科金属が原因の場合は、金属の詰め物や被せ物を除去し、セラミックなどアレルギーを起こさない素材に置き換える治療が行われます。全身型金属皮膚炎と診断された場合には、食品に含まれる金属の摂取制限も検討されますが、過剰な食事制限は健康障害を起こす可能性があるため、必ず医師の指導のもとに行う必要があります。
参考)掌蹠膿疱症 金属アレルギー

金属アレルギー症状と陶器食器の安全性

金属アレルギーを持つ方にとって、陶器や磁器の食器は非常に安全な選択肢です。陶磁器は約1400℃の高温で焼結して作られており、金属イオンの溶出がまったくないため金属アレルギーを起こさない素材といえます。ガラスや磁器はイオン結合という状態で、物質同士が強く結びついており変化しにくいため、料理が触れても味を変えず無味無臭の特性を持ちます。
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一方、金属製のフォークやスプーンは、料理に触れた時点で金属イオンが溶出し、味を変える作用が働く可能性があります。特に金属製カトラリーの場合、口をつけたときの鉄の味や金属臭が気になることがあります。ジルコニア製のカトラリーは金属製に比べて約50%軽く、金属アレルギーを起こさない上、金属の味がしないため料理本来の味を楽しめます。
参考)https://shop.kokoshock.com/shopdetail/000000001451/

陶磁器食器を選ぶ際は、高品質で正規に調達された製品を選ぶことが重要です。釉薬が適切に扱われていない場合、鉛やカドミウムなどの有害金属が含まれることがあり、食品に溶出する危険性があります。1200℃以上の高温で焼成され、FDA認証やLFGB、中国の国家規格GB4806など国際的に認められた安全基準をクリアした陶磁器食器を選ぶことで、金属アレルギーの心配なく安心して使用できます。
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金属アレルギー症状を防ぐ日常生活の工夫

金属アレルギーは一度発症すると完治が難しく、再発しやすいため、日常的な予防が非常に重要です。汗をかいたらすぐに拭くことで、汗に含まれる塩分によって金属が溶け出すのを防げます。アクセサリーは長時間つけっぱなしにせず、就寝時や入浴時は外す習慣をつけましょう。
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肌に直接金属が触れないようにする工夫も効果的で、例えばネックレスはタートルネックの上に着けるなど、布を挟むことでリスクを減らせます。使用後は金属製品を拭いて保管し、汗や汚れをそのままにしないことで金属の腐食を防げます。身体を清潔に保つことも重要で、特に汗をかく季節は症状が出やすいため注意が必要です。
参考)金属アレルギーを起こさないために歯医者でできる対処法

金属アレルギーが起きにくい素材として、サージカルステンレス、チタン、金(高純度)、プラチナなどが知られています。陶器や磁器の食器を選ぶことで、金属製カトラリーによる金属イオンの摂取を避けることができ、金属アレルギーのリスクを大幅に減らすことができます。バンブーファイバーやチタン製食器も金属アレルギーの心配が少なく、安全性が高い選択肢です。
参考)https://millufloraonline.jp/blogs/pick-up/%E9%87%91%E5%B1%9E%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9B%A0-%E7%97%87%E7%8A%B6-%E5%AF%BE%E7%AD%96%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81-%E5%AE%89%E5%BF%83%E3%81%97%E3%81%A6%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%92%E6%A5%BD%E3%81%97%E3%82%80%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB

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